概要
rotateは、CSS
のtransformプロパティの一部として使用される機能で、要素を指定した角度だけ回転させることができます。このプロパティを使うことで、画像やテキスト、ボタンなどの要素を動的に変化させることが可能になり、デザインの幅を大きく広げることができます。回転角度の指定方法や、アニメーションとの組み合わせ方を理解することで、視覚的な効果を簡単に実装できます。
rotateの基本構文
transform: rotate(<angle>);
- angle
回転角度を指定します。度数(deg)、ラジアン(rad)、グラード(grad)、回転数(turn)の4つの単位を使用できます。
値の説明
-
deg(度)
最も一般的に使用される単位で、0度から360度までで回転を指定します。例えば、90degは右に90度回転、-90degは左に90度回転を意味します。 -
rad(ラジアン)
数学的な回転の単位です。1radは約57.3度に相当します。より正確な回転が必要な場合に使用します。 -
grad(グラード)
1gradは0.9度に相当し、400gradで一回転します。特殊な計算が必要な場合に使用されますが、一般的ではありません。 -
turn(回転数)
回転数を直接指定します。1turnは1回転(360度)に相当し、0.5turnは180度回転を意味します。
使用例
基本的な使用例 - 要素を90度回転させる
以下のコードは、ボタンを90度回転させる例です。
.rotate-button {
transform: rotate(90deg);
}
この設定により、ボタンが右に90度回転します。
ラジアンを使った回転
ラジアンを使って回転させる場合は、次のように指定します。
.rotate-image {
transform: rotate(3.14rad); /* 約180度回転 */
}
このコードでは、画像が約180度回転します。
回転数(turn)を使った回転
1回転させたい場合は、turn
を使うとわかりやすくなります。
.rotate-full {
transform: rotate(1turn); /* 360度回転(1回転) */
}
このコードで、要素は1回転します。
アニメーションとの組み合わせ
rotateはtransitionやanimationと組み合わせて、要素を回転させるアニメーション効果を簡単に作成できます。
.rotate-hover {
transition: transform 0.5s;
}
.rotate-hover:hover {
transform: rotate(45deg);
}
この例では、要素にマウスホバーした際に45度回転する効果が付与されています。
継続的な回転アニメーション
rotateを使った回転アニメーションを無限に続ける例です。
@keyframes spin {
from {
transform: rotate(0deg);
}
to {
transform: rotate(360deg);
}
}
.spinning-item {
animation: spin 2s linear infinite;
}
このコードにより、要素が2秒かけて360度回転し続けるアニメーションが適用されます。
注意点
- rotateは、transformプロパティの一部として使用され、他のtranslateやscaleなどの効果と組み合わせて使うことができます。
- 回転の中心(変換の基点)はtransform-originで指定できます。デフォルトでは要素の中心が基点です。
- アニメーション効果を滑らかにするためにtransitionと組み合わせることが一般的です。
まとめ
rotateは、CSS
のtransformプロパティを利用して要素を簡単に回転させることができる強力なツールです。度数やラジアンなどの角度指定や、アニメーションとの組み合わせにより、多彩な視覚効果を実現します。Webデザインやインタラクションの向上に大きく貢献するので、ぜひ試してみてください。