【HALCON】abs_matrix_mod 関数について - 行列の絶対値計算

HALCONのabs_matrix_mod関数は、行列内のすべての要素に対して絶対値を計算し、結果を元の行列に上書きするための関数です。この関数を使用することで、数値が正か負かにかかわらず、その絶対値に変換された行列を得ることができます。

使用例

以下は、abs_matrix_mod関数を使用して行列の絶対値を計算する例です。

* 行列の絶対値を計算して上書き
abs_matrix_mod(MatrixID)

この例では、MatrixIDで指定された行列に対して絶対値を計算し、結果を元の行列に上書きしています。

引数

• MatrixID
  計算対象となる行列のハンドルです。
  行列はcreate_matrixなどの関数で事前に作成しておく必要があります。

戻り値

abs_matrix_mod関数は、計算された絶対値で行列を上書きし、操作が成功した場合にTRUEを返します。入力された行列は上書きされるため、元の行列は保持されません。

応用例

行列演算と絶対値の計算

この関数は、例えば画像解析や数値シミュレーションなどにおいて、行列内の負の値を排除し、絶対値を扱う必要がある場合に有効です。

* 行列の生成と絶対値の計算
create_matrix(3, 3, [-1, -2, 3, 4, -5, 6, -7, 8, 9], &MatrixID)
abs_matrix_mod(MatrixID)
get_full_matrix(MatrixID, &AbsoluteMatrix)

この応用例では、create_matrixで生成された行列に対して絶対値を計算し、get_full_matrixで計算結果を取得しています。

注意点

• abs_matrix_mod関数は元の行列を上書きするため、絶対値計算前の行列を保持したい場合は、事前にバックアップを取っておく必要があります。
• 並列処理が行われるため、複数のスレッドからアクセスする際には同期を考慮する必要があります。

まとめ

HALCONのabs_matrix_mod関数は、行列の各要素に対して絶対値を計算し、元の行列に上書きするための便利な関数です。数値解析や画像処理など、行列演算が求められる場面で広く利用できます。