【HALCON】add_deformable_surface_model_reference_point 関数について - 変形可能な表面モデルに参照点を追加する

【HALCON】add_deformable_surface_model_reference_point 関数について - 変形可能な表面モデルに参照点を追加する

2024-08-23

2024-08-23

HALCONadd_deformable_surface_model_reference_point関数は、変形可能な表面モデルに新しい参照点を追加し、モデルの精度を向上させるための機能を提供します。これにより、3D空間でモデルを解析・追跡する際に、特定の基準点を持つことで、モデルの位置や形状をより正確に把握することが可能となります。

参照点は、3D座標(X, Y, Z)で指定され、モデルの基準座標フレーム内に配置されます。これにより、後にモデルを検出する際の基準となり、シーン内でのモデルの位置合わせや変形の追跡が精度良く行えます。

使用例

以下は、HALCONadd_deformable_surface_model_reference_point関数を使って、変形可能な表面モデルに参照点を追加する具体的な手順です。

* 変形可能な表面モデルを作成
create_deformable_surface_model(..., &DeformableSurfaceModel)

* 新しい参照点をモデルに追加
add_deformable_surface_model_reference_point(DeformableSurfaceModel, 10.0, 20.0, 30.0, &ReferencePointIndex)

* 追加された参照点のインデックスを取得
disp_message(WindowHandle, ReferencePointIndex, "image", 10, 10, "black", "true")

このコードでは、まず変形可能な表面モデルを作成し、そのモデルに対して特定の位置(X: 10.0, Y: 20.0, Z: 30.0)に新しい参照点を追加しています。参照点のインデックスはReferencePointIndexとして取得され、後続の処理で利用可能です。

引数

  • DeformableSurfaceModel
    変形可能な表面モデルのハンドル。create_deformable_surface_model関数で生成されたものを指定します。

  • ReferencePointX
    参照点のX座標。モデルの基準座標系で定義されます。

  • ReferencePointY
    参照点のY座標。モデルの基準座標系で定義されます。

  • ReferencePointZ
    参照点のZ座標。モデルの基準座標系で定義されます。

  • ReferencePointIndex
    新しく追加された参照点のインデックスが格納されます。このインデックスは、後で参照点を追跡する際に使用されます。

戻り値

add_deformable_surface_model_reference_point関数の戻り値は、新しい参照点のインデックスです。このインデックスは、モデルの他の参照点と区別するために使われます。これにより、参照点を基にした後続の操作や解析を行うことが可能となります。

応用例

高精度の位置検出

add_deformable_surface_model_reference_point関数は、3D空間内での物体の正確な位置検出や追跡に大きな効果を発揮します。特に、形状が変形する物体の動きや位置を追跡するシステムでは、参照点が基準となり、より正確な位置合わせや動きの解析が可能になります。

* 複数の参照点を追加してモデルを追跡
add_deformable_surface_model_reference_point(DeformableSurfaceModel, 10.0, 15.0, 20.0, &ReferencePointIndex1)
add_deformable_surface_model_reference_point(DeformableSurfaceModel, 30.0, 25.0, 40.0, &ReferencePointIndex2)

* モデルを追跡
find_deformable_surface_model(..., &FoundSurface)

この例では、モデルに複数の参照点を追加し、それらを基にして物体の位置や形状の変化を追跡しています。

並列処理とパフォーマンス

HALCONadd_deformable_surface_model_reference_point関数は、再入可能な設計がされており、並列処理環境で複数の参照点を効率的に追加できます。これにより、複雑な3Dシーンや大規模なデータセットでのパフォーマンスが向上します。

* 並列処理で複数の参照点を追加
parallel(
    add_deformable_surface_model_reference_point(DeformableSurfaceModel, X1, Y1, Z1, &Index1),
    add_deformable_surface_model_reference_point(DeformableSurfaceModel, X2, Y2, Z2, &Index2)
)

このコードは、複数のスレッドで異なる参照点を同時に追加し、全体の処理時間を短縮するための例です。並列処理を活用することで、パフォーマンスを最大限に引き出すことが可能です。

注意点

add_deformable_surface_model_reference_point関数を使用する際には、追加する参照点の位置が適切であることが重要です。モデルの形状や目的に応じて参照点を戦略的に配置することで、解析や追跡の精度が大きく向上します。特に、形状が複雑なモデルでは、複数の参照点を使用して、変形や位置ずれに対して柔軟に対応することができます。

まとめ

HALCONadd_deformable_surface_model_reference_point関数は、変形可能な表面モデルに参照点を追加することで、モデルの精度や解析の信頼性を高めるための重要なツールです。参照点を使用することで、動的なシーン内での位置検出や形状追跡が可能になり、さまざまな応用分野に対応できます。さらに、並列処理にも対応しているため、大規模なデータセットや複雑なシステムでも効率的な処理が可能です。

Recommend