【HALCON】affine_trans_image_size 関数について - 画像のアフィン変換とサイズ指定

affine_trans_image_size関数の概要

HALCONのaffine_trans_image_size関数は、画像にアフィン変換（拡大縮小、回転、平行移動、斜行）を適用し、変換後の画像サイズを指定できる機能を提供します。この関数を使用すると、画像の変形と同時に出力サイズを設定することが可能です。これは、画像の回転や拡大縮小を行った際に、出力画像のサイズをコントロールしたい場合に非常に有用です。アフィン変換は2Dホモグラフィ行列を用いて行われ、正確な幾何学変換を可能にします。

使用例

以下は、affine_trans_image_size関数を使って画像にアフィン変換を適用し、指定したサイズで出力する具体例です。

* 画像にアフィン変換を適用し、指定サイズで出力
hom_mat2d_identity(&HomMat2D)
hom_mat2d_rotate(HomMat2D, 0.7854, 0, 0, &HomMat2DRot)
affine_trans_image_size(Image, &ImageAffineTrans, HomMat2DRot, 'bilinear', 640, 480)

この例では、hom_mat2d_identityを使用して初期行列を生成し、hom_mat2d_rotateで45度の回転を適用しています。その後、affine_trans_image_size関数を使用して、補間方法'bilinear'で画像を変形し、出力画像のサイズを640×480ピクセルに設定しています。

引数

• Image
  変形対象の画像。入力された画像は、指定されたホモグラフィ行列に基づいて変形されます。

• ImageAffineTrans
  変形後の出力画像。指定されたサイズでアフィン変換された結果が出力されます。

• HomMat2D
  変換に使用される2Dホモグラフィ行列。拡大縮小、回転、平行移動、斜行などのアフィン変換を定義します。

• Interpolation
  画像の補間方法。'nearest_neighbor'、'bilinear'、'bicubic'のいずれかを指定できます。

• Width
  出力画像の幅をピクセル単位で指定します。

• Height
  出力画像の高さをピクセル単位で指定します。

戻り値

affine_trans_image_size関数は、指定されたホモグラフィ行列に基づいて変形された画像を返します。この画像は、指定された幅と高さで出力されます。

応用例

複数の変換とサイズ指定を組み合わせた画像処理

この関数を使用すると、複数のアフィン変換を組み合わせて画像を処理し、指定したサイズで出力することが可能です。以下の例では、拡大、回転、平行移動を適用し、最終的に指定サイズで出力しています。

* 拡大、回転、平行移動を適用し、指定サイズで出力
hom_mat2d_identity(&HomMat2D)
hom_mat2d_scale(HomMat2D, 2.0, 2.0, 0, 0, &HomMat2DScale)
hom_mat2d_rotate(HomMat2DScale, 1.5708, 0, 0, &HomMat2DRot)
hom_mat2d_translate(HomMat2DRot, 50, 50, &HomMat2DTrans)
affine_trans_image_size(Image, &ImageAffineTrans, HomMat2DTrans, 'bicubic', 800, 600)

この例では、最初に画像を2倍に拡大し、次に90度回転、さらに50ピクセルの平行移動を適用しています。最終的な出力画像は800×600ピクセルに調整されています。

注意点

• 変換行列HomMat2Dの計算順序に注意が必要です。変換の適用順が異なると、結果が異なる場合があります。
• 補間方法によって、画像の変形後の画質や処理速度が異なります。用途に応じて最適な補間方法を選択してください。

まとめ

HALCONのaffine_trans_image_size関数は、画像にアフィン変換を適用し、変形後の画像サイズを指定するために非常に便利なツールです。この関数を使用することで、回転や拡大縮小を行いつつ、出力画像のサイズを正確に制御することが可能です。画像処理やコンピュータビジョンのタスクにおいて重要な役割を果たします。