【HALCON】affine_trans_polygon_xld 関数について - XLDポリゴンのアフィン変換

HALCONのaffine_trans_polygon_xld関数は、指定されたXLDポリゴンに対してアフィン変換（スケーリング、回転、平行移動、斜行）を適用し、変形後のポリゴンを計算するための関数です。この関数は、2Dホモグラフィ行列を使用してポリゴンの幾何学的な変形を行い、その結果を新しいポリゴンとして出力します。画像処理やオブジェクト解析で、ポリゴンの形状を変更する際に広く使用されます。

使用例

以下は、affine_trans_polygon_xld関数を使用してXLDポリゴンにアフィン変換を適用する具体例です。

* XLDポリゴンにアフィン変換を適用
hom_mat2d_identity(&HomMat2D)
hom_mat2d_rotate(HomMat2D, 0.7854, 0, 0, &HomMat2DRot)
affine_trans_polygon_xld(Polygons, &PolygonsAffineTrans, HomMat2DRot)

この例では、hom_mat2d_identity関数を使用して単位行列を生成し、hom_mat2d_rotateを使用して45度回転を適用しています。その後、affine_trans_polygon_xld関数でPolygonsに指定されたポリゴンを変形し、結果をPolygonsAffineTransとして出力しています。

引数

• Polygons
  変形対象のXLDポリゴン。入力されたポリゴンが、指定されたアフィン変換に基づいて変形されます。

• PolygonsAffineTrans
  変形後のXLDポリゴン。アフィン変換が適用されたポリゴンがここに出力されます。

• HomMat2D
  2Dホモグラフィ行列。スケーリング、回転、平行移動、斜行の情報が含まれており、これに基づいてポリゴンが変形されます。

戻り値

affine_trans_polygon_xld関数は、指定されたアフィン変換に基づいて変形されたXLDポリゴンを返します。これにより、ポリゴンの形状や位置を正確に制御できます。

応用例

複数のアフィン変換を組み合わせたポリゴンの変形

この関数を使用することで、複数のアフィン変換を組み合わせて、XLDポリゴンに対して複雑な変形を適用することが可能です。以下の例では、拡大縮小、回転、平行移動のアフィン変換を組み合わせています。

* XLDポリゴンに複数のアフィン変換を適用
hom_mat2d_identity(&HomMat2D)
hom_mat2d_scale(HomMat2D, 2.0, 2.0, 0, 0, &HomMat2DScale)
hom_mat2d_rotate(HomMat2DScale, 1.5708, 0, 0, &HomMat2DRot)
hom_mat2d_translate(HomMat2DRot, 50, 50, &HomMat2DTrans)
affine_trans_polygon_xld(Polygons, &PolygonsAffineTrans, HomMat2DTrans)

この例では、ポリゴンを2倍に拡大し、90度回転させ、さらに50ピクセルの平行移動を適用しています。変形後のポリゴンは、これらの操作を組み合わせた結果として計算されます。

注意点

• ポリゴンの変形時には、HALCONが使用する座標系（画像の左上が(0,0)）に基づいて処理が行われます。
• アフィン変換を適用する際、HomMat2Dの計算順序に注意する必要があります。適用順序が異なると、変形結果も変わる場合があります。

まとめ

HALCONのaffine_trans_polygon_xld関数は、XLDポリゴンに対してアフィン変換を適用するための便利なツールです。スケーリング、回転、平行移動、斜行などの幾何学的変形を簡単に行うことができ、画像処理やオブジェクト解析の精度向上に貢献します。