【HALCON】affine_trans_region 関数について - 領域のアフィン変換
2024-08-23
2024-08-23
affine_trans_region関数の概要
HALCON
のaffine_trans_region
関数は、指定されたホモグラフィ行列
に基づいて領域にアフィン変換(スケーリング、回転、平行移動、斜行など)を適用するための機能を提供します。この関数は、領域の形状や位置を変更し、変形後の領域を新たに生成します。アフィン変換は画像処理における基本的な操作であり、物体の位置や向きを変更する際に利用されます。
使用例
以下は、affine_trans_region
関数を使用して領域にアフィン変換を適用する具体例です。
* 領域にアフィン変換を適用
hom_mat2d_identity(&HomMat2D)
hom_mat2d_rotate(HomMat2D, 0.7854, 0, 0, &HomMat2DRot)
affine_trans_region(Region, &RegionAffineTrans, HomMat2DRot, 'nearest_neighbor')
この例では、まずhom_mat2d_identity
を使用して単位行列を生成し、その後hom_mat2d_rotate
を使用して45度回転を適用しています。affine_trans_region
関数で領域Region
に対してアフィン変換を行い、結果はRegionAffineTrans
に出力されます。
引数
-
Region
変形対象の領域。入力された領域がアフィン変換されます。 -
RegionAffineTrans
変形後の領域。この出力に、アフィン変換を適用した結果が保存されます。 -
HomMat2D
アフィン変換に使用する2Dホモグラフィ行列。スケーリング、回転、平行移動、斜行などの変換情報が含まれます。 -
Interpolate
補間方法。'nearest_neighbor'
や'constant'
などを指定します。補間方法は、変形後の領域の滑らかさや精度に影響を与えます。
戻り値
affine_trans_region
関数は、指定されたアフィン変換に基づいて変形された領域を返します。領域の形状や位置がホモグラフィ行列に従って変化します。
応用例
複数のアフィン変換を組み合わせた領域の変形
この関数を使用することで、複数のアフィン変換を組み合わせて領域に対して複雑な変形を適用できます。以下の例は、拡大縮小、回転、平行移動を組み合わせたアフィン変換を適用する例です。
* 複数のアフィン変換を適用
hom_mat2d_identity(&HomMat2D)
hom_mat2d_scale(HomMat2D, 1.5, 1.5, 0, 0, &HomMat2DScale)
hom_mat2d_rotate(HomMat2DScale, 1.5708, 0, 0, &HomMat2DRot)
hom_mat2d_translate(HomMat2DRot, 30, 30, &HomMat2DTrans)
affine_trans_region(Region, &RegionAffineTrans, HomMat2DTrans, 'constant')
この例では、まず領域を1.5倍に拡大し、その後90度回転させ、最後に30ピクセルの平行移動を行っています。変形後の領域は、これらの変換を組み合わせた結果として計算されます。
注意点
- 領域のアフィン変換時には、
HALCON
の座標系(画像の左上が(0,0))に基づいて処理が行われます。変形後の結果も同じ座標系で出力されます。 ホモグラフィ行列
の計算順序が重要で、変換の順序が異なると、結果も異なる場合があります。
まとめ
HALCON
のaffine_trans_region
関数は、領域に対してアフィン変換を適用するための強力なツールです。この関数を使用することで、領域の形状や位置を自在に変更し、画像処理やオブジェクト追跡、解析において役立ちます。