【HALCON】apply_distance_transform_xld 関数について - 距離変換の適用

HALCONのapply_distance_transform_xld関数は、XLD（拡張輪郭線）形式の距離変換を適用して、指定された入力輪郭に対する各点の最小距離を計算するための関数です。この関数を使用すると、画像中の2つの輪郭間の距離を測定し、距離情報を持つ新しい輪郭を生成することができます。製造工程での品質管理や幾何学的な画像解析に非常に役立ちます。

使用例

以下の例は、apply_distance_transform_xld関数を使用して距離変換を適用する具体例です。

* XLD輪郭に距離変換を適用
apply_distance_transform_xld(InputContour, &OutputContour, DistanceTransformID)

この例では、入力のInputContourに対して距離変換を適用し、距離情報が追加された新しいOutputContourを生成しています。DistanceTransformIDは、事前に生成された距離変換ハンドルを使用します。

引数

• InputContour
  距離変換を適用する入力輪郭です。この輪郭はXLD形式のデータとして指定されます。

• OutputContour
  距離情報が付加された出力輪郭です。元の輪郭に新しい距離属性が追加され、変換結果として出力されます。

• DistanceTransformID
  XLD距離変換のハンドルです。このハンドルには、事前に作成された距離変換データが格納されています。

戻り値

apply_distance_transform_xld関数は、入力輪郭に基づいて計算された距離情報を持つ出力輪郭を返します。各点ごとの距離情報が付加された新しい輪郭として利用することができ、後続の解析や検査に役立ちます。

応用例

輪郭間の距離解析とフィルタリング

この関数を使用すると、異なる輪郭間の距離を測定し、距離に基づいた条件分岐やフィルタリングが可能です。例えば、以下のように特定の距離条件に基づいて処理を行うことができます。

* 距離情報に基づいた条件処理
apply_distance_transform_xld(InputContour, &OutputContour, DistanceTransformID)

* 距離に基づいた処理
foreach Point in OutputContour
    if (Point.Distance > Threshold)
        * 特定の距離を超えた場合の処理
    endif
endfor

この例では、OutputContourに付加された距離情報を使用して、閾値を超えたポイントに対して特定の処理を行っています。

注意点

• 距離変換ハンドルは、create_distance_transform_xldなどの関数で事前に生成する必要があります。適切な距離変換パラメータを設定することが、正確な距離測定の鍵となります。
• 入力データの解像度や形状が解析結果に大きく影響するため、正確なデータ準備が重要です。

まとめ

HALCONのapply_distance_transform_xld関数は、XLD距離変換を使用して輪郭間の距離を計算し、距離情報を持つ新しい輪郭を生成するためのツールです。この関数を活用することで、距離に基づいた詳細な解析や品質管理が可能となります。