【HALCON】clip_end_points_contours_xld 関数について - 輪郭の端点クリッピング

HALCONのclip_end_points_contours_xld関数は、XLD形式の輪郭の端点を指定された距離に基づいてクリッピング（短縮）するための関数です。この関数を使用することで、輪郭が持つ端点の不要な部分を削除し、特定の長さで輪郭を切り詰めることができます。これにより、画像処理において正確な輪郭操作や形状制御が可能となります。

clip_end_points_contours_xld 関数とは

clip_end_points_contours_xld関数は、XLD輪郭の端点を指定した距離だけ短縮するために使用されます。これは、画像内での輪郭の不要な部分を取り除く際に役立ちます。特定の長さに達するまで輪郭をクリッピングすることで、必要な形状のみを保持することができます。

基本的な使用例

以下は、clip_end_points_contours_xld関数を使用して、XLD輪郭の端点をクリッピングする基本的な例です。

* XLD輪郭を取得
get_contours_xld(Contours, 'all')

* 輪郭の端点を指定した距離でクリッピング
clip_end_points_contours_xld(Contours, ClippedContours, 20, 20)

この例では、get_contours_xld関数で取得したXLD輪郭を、clip_end_points_contours_xld関数を使って端点から20ピクセルだけクリッピングしています。これにより、元の輪郭の端が削除され、短縮された形状がClippedContoursとして出力されます。

引数と戻り値

• Contours
  クリッピング対象の入力XLD輪郭。
• ClippedContours
  クリッピング後のXLD輪郭。
• DistanceStart
  輪郭の開始端点からクリッピングする距離。
  -DistanceEnd
  輪郭の終了端点からクリッピングする距離。

使用する場面

clip_end_points_contours_xld関数は、次のような場面で特に有効です。

• 輪郭の不要な端点部分を除去したい場合
  輪郭の端に不要なノイズや、不要な部分が含まれている場合、それを取り除くために使用します。

• 輪郭を短縮して特定の範囲内に収める場合
  特定のサイズや形状に合わせて輪郭を短縮したい場合に有効です。

• 形状認識やパターンマッチングにおいて端点の影響を排除したい場合
  輪郭の端点が形状認識に悪影響を与える場合、クリッピングして端点を削除することで認識精度を向上させます。

応用例: 複数の輪郭の端点クリッピング

次の例では、複数のXLD輪郭に対して端点のクリッピングを行い、それぞれの輪郭を短縮しています。

* 複数の輪郭を端点クリッピング
for i := 1 to NumContours by 1
    clip_end_points_contours_xld(Contours[i], ClippedContours[i], 10, 15)
endfor

この例では、各XLD輪郭の端点から開始端点を10ピクセル、終了端点を15ピクセルクリッピングして、短縮された輪郭を保持しています。

clip_end_points_contours_xld 関数の利点

• 不要な端点を簡単に削除
  特定の距離に基づいて輪郭の端点を削除することで、不要な部分を簡単に取り除くことができます。

• 輪郭の形状制御が可能
  輪郭の長さや形状を自由に調整できるため、形状認識やパターンマッチングにおいて柔軟な制御が可能です。

• ROI（Region of Interest）内での効率的な処理
  輪郭を特定のサイズに合わせて短縮することで、ROI内での効率的な処理を実現します。

まとめ

HALCONのclip_end_points_contours_xld関数は、XLD輪郭の端点を指定した距離でクリッピングするための強力なツールです。輪郭の不要な部分を取り除き、正確な形状制御が可能となるため、画像処理や形状認識において大変有用です。輪郭の長さや形状を制御する際に、この関数を活用して、より精度の高い処理を実現しましょう。