【HALCON】close_all_measures 関数について - すべての測定インスタンスを解放

HALCONのclose_all_measures関数は、メモリに保持されているすべての測定インスタンスを一括で解放するための関数です。測定インスタンスは、画像処理におけるエッジ検出や距離測定などの際に使用されますが、処理が終了した後にこれらのインスタンスを解放することで、メモリリソースを効率的に管理できます。

close_all_measures 関数とは

close_all_measures関数は、現在メモリに存在するすべての測定インスタンスを解放します。複数の測定インスタンスを使用する処理が終了した後、この関数を利用することで、不要になったインスタンスを一括で解放し、メモリの効率的な管理が可能になります。

基本的な使用例

以下は、close_all_measures関数を使用して、すべての測定インスタンスを閉じる基本的な例です。

* 測定インスタンスを作成
gen_measure_rectangle2(100, 100, 0, 50, 50, 512, 512, 'nearest_neighbor', MeasureHandle1)
gen_measure_rectangle2(200, 200, 0, 75, 75, 512, 512, 'nearest_neighbor', MeasureHandle2)

* 測定処理を実行

* すべての測定インスタンスを解放
close_all_measures()

この例では、gen_measure_rectangle2関数を使用して2つの測定インスタンスを作成しています。処理が完了した後、close_all_measures関数を使用してすべてのインスタンスを一括で解放しています。

使用する場面

close_all_measures関数は、次のような場面で特に有効です。

• 複数の測定インスタンスを使用した後にすべてを一括で閉じたい場合
  測定処理が終了した後、使用済みのすべての測定インスタンスを一括で解放することで、メモリの効率化が図れます。

• システムリソースを最適化したい場合
  開かれたままの測定インスタンスがメモリを消費し続けるため、不要になったインスタンスを解放することでシステムリソースを解放します。

• 個別の測定インスタンス閉鎖処理を避けたい場合
  複数の測定インスタンスを個別に閉じる必要がなく、一度にすべてのインスタンスを閉じることで、コードが簡潔になります。

応用例: 測定処理後のメモリ解放

次の例では、複数の測定インスタンスを使った処理が終了した後、すべてのインスタンスを一括で解放しています。

* 複数の測定インスタンスを使った処理
for i := 1 to NumMeasures by 1
    gen_measure_rectangle2(Row[i], Column[i], 0, Width[i], Height[i], 512, 512, 'nearest_neighbor', MeasureHandle[i])
    
    * 測定処理
    
endfor

* すべての測定インスタンスを一括で解放
close_all_measures()

この例では、各測定インスタンスごとに処理を実行し、その後close_all_measures関数で一括でインスタンスを解放しています。

close_all_measures 関数の利点

• メモリ管理の効率化
  すべての測定インスタンスを一括で解放できるため、メモリリソースを効率的に管理できます。

• リソースの最適化
  不要なインスタンスをすべて解放することで、システム全体のパフォーマンスが向上します。

• コードの簡素化
  個別のインスタンス解放処理が不要となり、コードが簡潔で読みやすくなります。

まとめ

HALCONのclose_all_measures関数は、測定インスタンスを効率的に管理し、メモリリソースを最適化するための重要なツールです。測定処理が終了した後、この関数を使用して不要なインスタンスを解放することで、システムのパフォーマンスを向上させることができます。この関数を適切に活用して、測定処理後のリソース管理を最適化しましょう。