【HALCON】close_all_ocrs 関数について - すべてのOCR分類器を閉じる

HALCONのclose_all_ocrs関数は、現在メモリに存在するすべてのOCR（光学文字認識）分類器を一括で解放するための関数です。OCR分類器は、画像内の文字を認識するために使用されますが、複数の分類器を使用する処理が終了した後、不要になった分類器を解放することでメモリリソースを効率的に管理できます。

close_all_ocrs 関数とは

close_all_ocrs関数は、メモリに保持されているすべてのOCR分類器を解放します。画像処理やテキスト認識において、OCR分類器が複数使用される場合、この関数を使用してすべての分類器を一括で解放し、システムのメモリリソースを最適化します。

基本的な使用例

以下は、close_all_ocrs関数を使用して、すべてのOCR分類器を閉じる基本的な例です。

* OCR分類器を作成
create_ocr_class_mlp('default', OcrHandle1)
create_ocr_class_mlp('default', OcrHandle2)

* OCR処理を実行

* すべてのOCR分類器を解放
close_all_ocrs()

この例では、create_ocr_class_mlp関数で2つのOCR分類器を作成し、処理が完了した後、close_all_ocrs関数でそれらを一括で解放しています。

使用する場面

close_all_ocrs関数は、次のような場面で特に有効です。

• 複数のOCR分類器を使用した後にすべてを一括で閉じたい場合
  OCR処理が終了した後、使用済みのすべての分類器を一括で解放し、メモリの効率化を図ります。

• システムリソースを最適化したい場合
  開かれたままのOCR分類器がメモリを消費し続けるため、不要になった分類器を解放することでシステムリソースを解放します。

• 個別のOCR分類器を閉じる処理を避けたい場合
  複数のOCR分類器を個別に閉じる必要がなく、一度にすべての分類器を閉じることで、コードが簡潔になります。

応用例: 複数のOCR分類器を使った処理後のメモリ解放

次の例では、複数のOCR分類器を使った処理が終了した後、すべての分類器を一括で解放しています。

* 複数のOCR分類器を使った処理
for i := 1 to NumOCRs by 1
    create_ocr_class_mlp('default', OcrHandle[i])
    
    * OCR処理
    
endfor

* すべてのOCR分類器を一括で解放
close_all_ocrs()

この例では、各OCR分類器ごとに処理を実行し、その後close_all_ocrs関数で一括で分類器を解放しています。

close_all_ocrs 関数の利点

• メモリ管理の効率化
  すべてのOCR分類器を一括で解放できるため、メモリリソースを効率的に管理できます。

• リソースの最適化
  不要なOCR分類器をすべて解放することで、システム全体のパフォーマンスが向上します。

• コードの簡素化
  個別の分類器解放処理が不要となり、コードが簡潔で読みやすくなります。

まとめ

HALCONのclose_all_ocrs関数は、OCR分類器を効率的に管理し、メモリリソースを最適化するための重要なツールです。OCR処理が終了した後、この関数を使用して不要な分類器を解放することで、システムのパフォーマンスを向上させることができます。この関数を適切に活用して、テキスト認識処理後のリソース管理を最適化しましょう。