【HALCON】concat_obj 関数について - 複数のオブジェクトを結合

HALCONのconcat_obj関数は、複数のオブジェクトを1つのオブジェクトに結合するために使用されます。この関数は、画像解析や処理の際に、個別のオブジェクトをまとめて処理したい場合に便利です。例えば、異なる領域を1つのデータセットに統合し、その後の処理や分析を一元化することができます。

concat_obj 関数とは

concat_obj関数は、複数のオブジェクトを1つのオブジェクトに結合する関数です。これにより、複数の領域やシェイプをまとめて扱うことができ、効率的に処理を行うことが可能になります。この関数は、複数の検出結果を1つのオブジェクトとして結合し、統合された結果を利用する際に非常に有用です。

基本的な使用例

以下は、concat_obj関数を使用して2つのオブジェクトを結合する基本的な例です。

* 2つの異なる領域を生成
gen_circle(Circle1, 100, 100, 50)
gen_rectangle1(Rectangle, 150, 150, 200, 200)

* 2つの領域を1つのオブジェクトに結合
concat_obj(Circle1, Rectangle, CombinedObject)

* 結合されたオブジェクトを表示
dev_display(CombinedObject)

この例では、円形領域と矩形領域を生成し、concat_obj関数でこれらを1つのオブジェクトに結合しています。結果として、CombinedObjectは2つの領域が統合されたオブジェクトとなります。

引数

• Object1
  結合する最初のオブジェクト。

• Object2
  結合する2つ目のオブジェクト。

• CombinedObject
  出力される結合されたオブジェクト。入力された2つのオブジェクトが結合された結果が格納されます。

使用する場面

concat_obj関数は、次のような場面で特に有効です。

• 領域の統合
  複数の領域を1つのデータセットにまとめたい場合に使用します。これにより、後の処理や分析を一元化できます。

• 複数オブジェクトの結合
  複数の異なる形状やオブジェクトを1つにまとめ、処理を簡素化する際に使用します。

• データセットの拡張
  複数の検出結果を結合し、1つの大きなデータセットとして管理したい場合に有用です。

応用例: 検出結果の統合

次の例では、画像内で検出された複数のオブジェクトを1つに結合し、解析を行っています。

* 複数の領域を検出
gen_rectangle1(Rectangle1, 50, 50, 100, 100)
gen_rectangle1(Rectangle2, 120, 120, 170, 170)

* 複数の領域を結合
concat_obj(Rectangle1, Rectangle2, DetectedObjects)

* 結合されたオブジェクトを表示
dev_display(DetectedObjects)

この例では、2つの矩形領域を検出し、それらをconcat_obj関数で結合しています。結合されたオブジェクトDetectedObjectsは、後の解析や処理に一括で使用できます。

concat_obj 関数の利点

• 効率的なオブジェクト管理
  複数のオブジェクトを1つにまとめて扱うことで、処理を効率化できます。

• 簡単なオブジェクト結合
  複数の領域やオブジェクトを簡単に統合し、分析や処理に活用できます。

• 柔軟なデータ統合
  検出結果や複数のデータを1つのオブジェクトとして扱うことで、データの統合と処理が容易になります。

まとめ

HALCONのconcat_obj関数は、複数のオブジェクトを1つのオブジェクトに結合するための便利なツールです。この関数を使用することで、異なる領域やオブジェクトを簡単に統合し、その後の処理や分析に活用できます。複数のデータセットを一元管理し、効率的に画像処理を行いたい場合に非常に有用です。