【HALCON】contour_to_world_plane_xld 関数について - 画像座標をワールド座標に変換する
2024-08-25
2024-08-25
HALCON
のcontour_to_world_plane_xld
関数は、画像座標系で定義されたXLD輪郭をワールド座標系に変換するための機能です。この関数は、特に3Dビジョンやロボット工学の分野で重要な役割を果たし、カメラで捉えた2D輪郭を3D空間上のワールド座標系にマッピングする際に使用されます。
contour_to_world_plane_xld関数の概要
contour_to_world_plane_xld
関数は、入力されたXLD輪郭をz=0の平面に投影し、指定されたワールド座標系に変換します。この変換には、カメラの内部パラメータや、カメラとワールド座標系の間のポーズ(位置と姿勢)を使用します。また、結果の座標を特定の単位(例えばメートル、ミリメートルなど)でスケールすることも可能です。
関数のシグネチャ
void contour_to_world_plane_xld(HObject : Contours, HObject* ContoursTrans, const HTuple& CameraParam, const HTuple& WorldPose, const HTuple& Scale);
Contours
変換する対象のXLD輪郭。ContoursTrans
ワールド座標に変換されたXLD輪郭。CameraParam
カメラの内部パラメータ(焦点距離、レンズの歪み係数など)。WorldPose
ワールド座標系の3Dポーズ(カメラ座標系に対する位置と姿勢)。Scale
変換後の座標のスケール(単位)。
使用例
以下は、HALCON
のcontour_to_world_plane_xld
関数を使用して、XLD輪郭をワールド座標系に変換する具体例です。
XLD輪郭をワールド座標に変換
// カメラパラメータとワールドポーズの設定
HTuple CameraParam, WorldPose;
CameraParam = ...; // カメラの内部パラメータを取得
WorldPose = ...; // カメラの位置と姿勢を設定
// XLD輪郭の取得
HObject Contours, ContoursTrans;
Contours = ...; // 画像から輪郭を抽出
// ワールド座標系に変換
contour_to_world_plane_xld(Contours, &ContoursTrans, CameraParam, WorldPose, "mm");
// 結果を表示または保存
disp_xld_cont(ContoursTrans, window_handle);
このコードは、カメラパラメータとワールドポーズを使用して、入力されたXLD輪郭をワールド座標系に変換します。変換後の輪郭は、z=0の平面上にマッピングされ、指定された単位(この例ではミリメートル)でスケールされます。
応用例
contour_to_world_plane_xld
関数は、以下のような応用例で利用されます。
-
3Dビジョンシステム
カメラでキャプチャした画像データを基に、物体の3D位置を推定するために使用されます。 -
ロボティクス
ロボットアームが物体を操作する際、物体の位置を正確に把握し、座標変換を行うために利用されます。 -
品質管理
工業用検査で、製品の形状や位置をワールド座標系で測定し、基準と比較するために使用されます。
まとめ
HALCON
のcontour_to_world_plane_xld
関数は、画像処理や3Dビジョンシステムにおいて、重要な役割を果たすツールです。正確な座標変換を行うことで、画像データを3D空間で効果的に活用することが可能となります。この関数を活用して、精密な3D解析やロボット制御が実現できます。