【HALCON】cooc_feature_matrix 関数について - 共起行列からの特徴抽出
2024-08-25
2024-08-25
HALCON
のcooc_feature_matrix
関数は、既に生成されたグレイレベル共起行列(GLCM
)を基に、テクスチャ特徴を計算するためのツールです。GLCM
は、画像内のピクセル間のグレイレベルの共起関係を分析する行列であり、これを利用してエネルギーやコントラスト、相関などの特徴を抽出します。この関数は、主にテクスチャ解析やパターン認識に使用されます。
cooc_feature_matrix関数の概要
cooc_feature_matrix
関数は、GLCM
から以下のような特徴を抽出します。
-
エネルギー
画像内のピクセルの均一性を示します。値が高いほど、画像は均一です。 -
コントラスト
画像内の明暗の違いを示し、値が高いほどコントラストが強くなります。 -
相関
ピクセルの値がどの程度関連しているかを示します。 -
エントロピー
画像内のテクスチャの複雑さを表します。複雑なテクスチャではエントロピーの値が高くなります。
関数のシグネチャ
void cooc_feature_matrix(HTuple : CoocMatrix, HTuple* : Features);
CoocMatrix
事前に生成された共起行列。Features
抽出された特徴を格納する出力タプル。
使用例
以下は、HALCON
のcooc_feature_matrix
関数を使用して、共起行列から特徴を計算する例です。
HObject Image;
HTuple CoocMatrix, Features;
// 画像の読み込みと共起行列の生成
read_image(&Image, "example_image.tif");
gen_cooc_matrix(Image, &CoocMatrix, 32, 1, 0.0);
// 共起行列から特徴を抽出
cooc_feature_matrix(CoocMatrix, &Features);
// 結果を表示
printf("特徴: %s\n", Features.S());
このコードでは、共起行列を生成した後、その行列を基にテクスチャ特徴を計算し、コンソールに出力しています。
応用例
cooc_feature_matrix
関数は、以下のような応用で使用されています。
-
テクスチャ解析
画像のテクスチャを解析し、パターンの分類や特徴の抽出に使用されます。 -
異常検出
異常なテクスチャやパターンの検出に利用され、品質管理に役立ちます。 -
医用画像処理
医療分野でのテクスチャ解析や診断に活用され、特定の病変や異常を検出します。
まとめ
HALCON
のcooc_feature_matrix
関数は、共起行列を基にして特徴を抽出するための強力なツールです。テクスチャ解析やパターン認識において、その性能を発揮し、画像解析分野での応用が広がっています。