【HALCON】create_template_rot 関数について - 回転に対応したテンプレートの作成
2024-08-30
2024-08-30
HALCON
のcreate_template_rot
関数は、画像処理における回転に対応したテンプレートを作成するための関数です。このテンプレートは、画像内で特定のパターンや特徴を任意の回転角度で検出するために使用されます。製造業やロボットビジョンなど、回転物体の認識や品質検査において重要な役割を果たします。
create_template_rot 関数の概要
create_template_rot
関数は、指定された画像から特定の領域をテンプレートとして切り出し、そのテンプレートを任意の回転角度に対応させることで、画像内のパターンを高精度に検出できるようにします。このテンプレートを使用することで、回転したパターンや物体を確実に認識することが可能です。
使用方法
create_template_rot
関数は以下のように使用します。
create_template_rot (TemplateImage, ModelRegion, Template, AngleStart, AngleExtent, Contrast, MinContrast)
引数の説明
-
TemplateImage
テンプレートを作成するための元画像を指定します。 -
ModelRegion
元画像からテンプレートとして使用する領域を指定します。この領域がテンプレートとして切り出されます。 -
Template
出力として、生成されたテンプレートを受け取る変数です。 -
AngleStart
検出対象の回転角度の開始値を指定します(ラジアン単位)。 -
AngleExtent
検出対象の回転角度の範囲を指定します。 -
Contrast
テンプレート生成時に考慮するコントラストの値を指定します。これにより、テンプレートの精度が向上します。 -
MinContrast
テンプレート生成時の最小コントラスト値を指定します。コントラストが低い部分でも認識が可能になります。
具体例
例えば、製造ラインで特定のラベルやマークが回転している可能性がある場合に、それらを検出するテンプレートを作成する場合、次のようにコードを記述します。
create_template_rot (TemplateImage, ModelRegion, Template, -0.2, 0.4, 30, 10)
このコードを実行すると、TemplateImage
から指定された領域ModelRegion
がテンプレートとして切り出され、回転に対応したテンプレートがTemplate
変数に格納されます。このテンプレートを使用することで、画像内で回転したパターンを効率的に検出できます。
応用例
回転に対応したテンプレートは、製造業での品質検査、ロボットビジョンでの回転物体認識、物流業におけるラベル検査など、様々な応用分野で使用されます。例えば、パッケージが回転して配置される場合でも、正確にラベルの内容を検出・認識するためにテンプレートを利用できます。
まとめ
HALCON
のcreate_template_rot
関数は、画像処理タスクにおいて回転に対応したパターンマッチングを実現するための強力なツールです。この関数を使用して、さまざまな産業における回転物体の認識タスクを効率的に行ってください。