【HALCON】decompose2 関数について - 複素数画像の実部と虚部の分解
2024-08-30
2024-08-30
HALCON
のdecompose2
関数は、複素数画像を実部と虚部に分解するための関数です。この関数を使用することで、複素数画像を構成する実部と虚部を個別に抽出し、異なる解析や処理を行うことが可能になります。複素数画像は、特定の画像処理アルゴリズムやフィルタリングで使用され、実部と虚部の分解は重要なステップとなります。
decompose2 関数の概要
decompose2
関数は、入力となる複素数画像を実部と虚部に分解し、それぞれを別々の画像として出力します。これにより、複素数データの各部分を個別に処理することができ、さらに高度な画像解析やフィルタリングを実行できます。
使用方法
decompose2
関数は以下のように使用します。
decompose2 (ComplexImage, ImageReal, ImageImag)
引数の説明
-
ComplexImage
分解対象の複素数画像を指定します。この画像は、実部と虚部を持つ複素数形式でなければなりません。 -
ImageReal
出力として、分解された複素数画像の実部を受け取る変数です。 -
ImageImag
出力として、分解された複素数画像の虚部を受け取る変数です。
具体例
例えば、特定のフィルタリング処理後の複素数画像を実部と虚部に分解し、それぞれを別々に処理する場合、次のようにコードを記述します。
* フィルタリング処理の後に得られる複素数画像
fft_image (Image, ComplexImage)
* 複素数画像を実部と虚部に分解
decompose2 (ComplexImage, ImageReal, ImageImag)
* 実部と虚部を個別に処理
mean_image (ImageReal, ImageRealFiltered, 5, 5)
mean_image (ImageImag, ImageImagFiltered, 5, 5)
* 結果の表示
dev_disp_image (ImageRealFiltered)
dev_disp_image (ImageImagFiltered)
この例では、fft_image
関数で得られた複素数画像ComplexImage
を、decompose2
関数を使用して実部ImageReal
と虚部ImageImag
に分解しています。その後、各部を個別にフィルタリングし、結果を表示します。
応用例
複素数画像の実部と虚部の分解は、フーリエ変換や波動変換を使用する画像処理アルゴリズムにおいて非常に重要です。例えば、製造業での欠陥検出、医療画像の周波数解析、さらには天文学におけるデータ解析など、広範な応用が可能です。
まとめ
HALCON
のdecompose2
関数は、複素数画像を実部と虚部に分解し、それぞれを個別に処理するための強力なツールです。この関数を使用して、さまざまな画像解析タスクを効率的に実行し、複雑なデータを扱う際の精度を向上させてください。