【HALCON】difference_closed_contours_xld 関数について - 閉じたXLD輪郭の差分計算
2024-09-02
2024-09-02
HALCON
のdifference_closed_contours_xld
関数は、2つの閉じたXLD
(Extended Line Description)輪郭間の差分を計算するためのツールです。この関数を利用することで、画像解析において特定の形状やオブジェクトの比較を行うことができ、特に形状の違いを明確にする際に有用です。
difference_closed_contours_xld 関数の概要
difference_closed_contours_xld
関数は、2つの閉じたXLD
輪郭の差分を計算し、1つ目の輪郭から2つ目の輪郭を引いた結果を出力します。これにより、重複する部分が除外され、輪郭間の違いが明確になります。オブジェクトの形状比較や異なるバージョン間の変化を評価する際に効果的です。
使用方法
difference_closed_contours_xld
関数の基本的な使用方法は以下の通りです。
difference_closed_contours_xld(Contours1, Contours2, ContoursDifference)
-
Contours1
差分計算の基になる最初の入力XLD
輪郭を指定します。 -
Contours2
Contours1
から引かれる2つ目の入力XLD
輪郭を指定します。 -
ContoursDifference
計算された差分輪郭が格納される変数を指定します。この変数には、Contours1
からContours2
を引いた結果の輪郭が格納されます。
具体例
以下は、difference_closed_contours_xld
関数を使用して2つの閉じたXLD
輪郭間の差分を計算する例です。
* 画像の読み込み
read_image(Image, 'example_image.png')
* XLD輪郭1とXLD輪郭2の生成
edges_sub_pix(Image, Contours1, 'canny', 1, 20, 40)
gen_circle_contour_xld(Contours2, 200, 200, 100, 0, 6.28318, 'positive', 1)
* XLD輪郭1からXLD輪郭2の差分を計算
difference_closed_contours_xld(Contours1, Contours2, ContoursDifference)
* 結果を表示
disp_xld(ContoursDifference, WindowHandle)
この例では、example_image.png
という画像を読み込み、XLD
輪郭を生成し、それらの間の差分を計算しています。計算結果は、画面に表示されます。
difference_closed_contours_xld の応用
この関数は、以下のようなシナリオで特に有用です。
-
形状比較
2つのオブジェクトの形状を比較し、異なる部分を抽出することで、製品の品質検査や変更点の検出が可能です。 -
オブジェクト識別
異なるオブジェクト間の形状差異を明確にし、特定のオブジェクトの識別を行うことができます。 -
進化解析
時系列データにおける形状の変化を解析し、進化や劣化のパターンを評価できます。
まとめ
HALCON
のdifference_closed_contours_xld
関数は、閉じたXLD
輪郭間の差分を計算するための強力なツールです。この関数を活用することで、形状比較やオブジェクトの識別を効率的に行い、画像処理タスクでの精度向上に寄与します。