【HALCON】div_image 関数について - 画像の要素ごとの除算
2024-09-05
2024-09-05
HALCON
のdiv_image
関数は、2 つの画像のピクセルごとに除算を行い、その結果を新しい画像として返す強力なツールです。画像の正規化やフィルタリング、特定の解析手法を実施するために便利です。
div_image 関数の概要
div_image
関数は、2 つの画像に含まれるピクセルを要素ごとに除算し、その結果を新しい画像として出力します。具体的には、各ピクセルの位置において、画像 A のピクセル値を画像 B のピクセル値で割ります。この処理により、輝度の調整やフィルタリング、データの正規化などが実現できます。
この関数を使用する際には、ゼロ除算を避けるために、画像 B にゼロのピクセルが含まれていないことを確認する必要があります。
使用方法
div_image
関数の基本的な使用方法は以下の通りです。
div_image(ImageA, ImageB, ResultImage, Scale)
ImageA
除算される元の画像。ImageB
除算する画像。ImageB
のピクセルがゼロでないことが重要です。ResultImage
除算結果を格納する新しい画像。Scale
結果をスケーリングするための係数。
この関数は、ImageA
とImageB
の対応するピクセルを除算し、スケーリングされた結果をResultImage
に格納します。
具体例
以下に、div_image
関数を使用して 2 つの画像のピクセルを除算する例を示します。
* 画像の読み込み
read_image(ImageA, 'image1')
read_image(ImageB, 'image2')
* 画像のピクセルごとの除算
div_image(ImageA, ImageB, ResultImage, 1.0)
* 結果を表示
disp_image(ResultImage, WindowHandle)
この例では、ImageA
とImageB
の各ピクセルを除算し、その結果を新しい画像ResultImage
に格納します。スケーリング係数は1.0
としていますが、必要に応じて変更できます。
応用例
div_image
は、画像解析において非常に多用途です。特に、以下のシナリオで効果的です。
-
画像の正規化
異なる輝度や露光条件の画像を比較可能にするため、ピクセルごとの正規化に役立ちます。 -
フィルタリング
ノイズ除去や画像のエンハンスメントを行う際に、除算を使って不必要な成分を除去し、鮮明な画像を生成します。 -
異常検知
正常な画像とテスト画像を除算することで、異常や欠陥を検出するアプローチに応用できます。
注意点
div_image
を使用する際、ImageB
にゼロのピクセルが含まれていないことを確認する必要があります。ゼロ除算が発生すると、計算が失敗し、正確な結果が得られなくなるため、適切なフィルタ処理を行い、ゼロピクセルを処理してから実行することが推奨されます。
まとめ
HALCON
のdiv_image
関数は、2 つの画像のピクセルを要素ごとに除算するための強力なツールであり、画像処理の正規化やフィルタリング、異常検知などの幅広いタスクに応用できます。適切に使用することで、複雑な画像処理を効率的に行うことが可能です。