【HALCON】drag_region2 関数について - 楕円領域のインタラクティブな操作
2024-09-05
2024-09-05
HALCON
のdrag_region2
関数は、インタラクティブに楕円形領域を操作するためのツールです。ユーザーはマウスを使って楕円形領域の位置や大きさを調整でき、リアルタイムで視覚的に確認しながら領域を定義できます。この関数は、画像処理タスクでのROI(関心領域)の動的な設定や調整に役立ちます。
drag_region2 関数の概要
drag_region2
関数は、楕円形の領域をインタラクティブに操作するために使用されます。ユーザーはマウス操作を通じて、楕円の中心座標、半径(短軸・長軸)、および回転角度を動的に調整することができ、調整結果をリアルタイムで視覚的に確認することができます。この機能は、画像処理やROIの設定において非常に有用です。
使用方法
drag_region2
関数の基本的な使用方法は以下の通りです。
drag_region2(WindowHandle, Row, Column, Phi, Radius1, Radius2, NewRow, NewColumn, NewPhi, NewRadius1, NewRadius2)
WindowHandle
楕円領域を表示するウィンドウのハンドル。Row
,Column
楕円領域の中心座標(行・列)。Phi
楕円の回転角度(ラジアン単位)。Radius1
楕円の短軸半径。Radius2
楕円の長軸半径。NewRow
,NewColumn
ユーザーが調整した後の楕円領域の新しい中心座標。NewPhi
調整後の楕円の回転角度。NewRadius1
,NewRadius2
調整後の楕円の短軸および長軸半径。
この関数を使用すると、ユーザーはマウス操作を通じて楕円領域を動的に調整することができ、新しい楕円のパラメータを取得できます。
具体例
以下に、drag_region2
関数を使用して楕円領域をインタラクティブに操作する具体例を示します。
* 初期の楕円領域の設定
Row := 150
Column := 150
Phi := 0.0
Radius1 := 50
Radius2 := 100
* インタラクティブな楕円領域操作
drag_region2(WindowHandle, Row, Column, Phi, Radius1, Radius2, NewRow, NewColumn, NewPhi, NewRadius1, NewRadius2)
* 結果を表示
disp_ellipse(WindowHandle, NewRow, NewColumn, NewPhi, NewRadius1, NewRadius2)
この例では、中心座標(Row
, Column
)、回転角度Phi
、短軸半径Radius1
、長軸半径Radius2
を持つ楕円領域をインタラクティブに操作し、新しいパラメータ(NewRow
, NewColumn
, NewPhi
, NewRadius1
, NewRadius2
)を取得しています。操作後の楕円はウィンドウに表示されます。
応用例
drag_region2
は、以下のようなシナリオで活用されます。
-
インタラクティブなROIの設定
画像処理でユーザーが関心領域(ROI)を手動で選択し、動的に調整する際に利用されます。特に楕円形の領域を扱う検査や解析に便利です。 -
画像解析での領域の手動調整
パターン認識や画像解析タスクの前に、ユーザーが操作可能な楕円領域を設定し、精度の高い領域選択をサポートします。 -
検査システムにおけるユーザー操作
ユーザーが手動で領域を操作し、検査対象物の特定部分を強調表示したり、領域を調整する場面で役立ちます。
注意点
drag_region2
を使用する際には、領域がウィンドウ内で正確に表示され、マウス操作が領域内に適用されることを確認する必要があります。また、楕円領域のサイズや角度が画像の範囲外に出ないように注意することも重要です。
まとめ
HALCON
のdrag_region2
関数は、インタラクティブに楕円形の領域を操作するための便利なツールです。ユーザーは視覚的なフィードバックを得ながら、領域の位置やサイズ、回転角度を自由に調整でき、画像処理タスクの柔軟性が向上します。ROI設定や画像解析において、手動での領域調整を求められる場面で効果的に利用できます。