【HALCON】draw_line_mod 関数について - 既存の直線のインタラクティブな修正

HALCONのdraw_line_mod関数は、既存の直線をインタラクティブに修正するためのツールです。ユーザーはマウス操作を使って、直線の始点と終点を動的に変更することができ、リアルタイムでその修正結果を確認できます。この関数は、画像処理において既に描画された直線形のROI（関心領域）を再調整する際に役立ちます。

draw_line_mod 関数の概要

draw_line_modは、既存の直線の始点と終点をユーザーがインタラクティブに修正できる関数です。既に設定された直線の座標をマウスを使って動的に調整し、始点と終点の座標を修正します。これにより、直線形の領域を柔軟に調整し、ROIやオブジェクトの位置関係を修正することが可能です。

使用方法

draw_line_mod関数の基本的な使用方法は以下の通りです。

draw_line_mod(WindowHandle, Row1, Column1, Row2, Column2, NewRow1, NewColumn1, NewRow2, NewColumn2)

• WindowHandle
  直線を修正するウィンドウのハンドル。
• Row1, Column1
  既存の直線の始点の座標（行・列）。
• Row2, Column2
  既存の直線の終点の座標（行・列）。
• NewRow1, NewColumn1
  修正後の直線の新しい始点の座標。
• NewRow2, NewColumn2
  修正後の直線の新しい終点の座標。

この関数を使用すると、既に描画された直線の位置をインタラクティブに修正し、その結果として新しい始点と終点の座標が取得されます。

具体例

以下に、draw_line_mod関数を使用して既存の直線をインタラクティブに修正する具体例を示します。

* 初期の直線の設定
Row1 := 100
Column1 := 100
Row2 := 200
Column2 := 200

* インタラクティブな直線の修正
draw_line_mod(WindowHandle, Row1, Column1, Row2, Column2, NewRow1, NewColumn1, NewRow2, NewColumn2)

* 修正後の直線を表示
disp_line(WindowHandle, NewRow1, NewColumn1, NewRow2, NewColumn2)

この例では、最初に定義された直線（Row1, Column1, Row2, Column2）をdraw_line_modを使ってインタラクティブに修正しています。修正後の新しい始点と終点の座標を取得し、その結果をウィンドウ上に表示します。

応用例

draw_line_modは、以下のような場面で利用されます。

• 直線形のROIの修正
  画像処理で設定された直線形の関心領域（ROI）を動的に修正し、正確な位置に調整する際に使用されます。

• オブジェクト間の位置関係の再調整
  複数のオブジェクト間に引かれた直線を手動で修正し、正確な位置関係を示すために使用されます。

• ユーザーインタラクションを伴う領域調整
  GUIアプリケーションで、ユーザーが手動で直線を調整し、視覚的なフィードバックを得ながら操作するためのツールとして使用されます。

注意点

draw_line_modを使用する際は、修正する直線の始点と終点がウィンドウ内に正確に表示され、マウス操作がスムーズに行えるように設定することが重要です。また、操作後に新しい座標を正確に取得し、後続の画像処理で使用することが必要です。

まとめ

HALCONのdraw_line_mod関数は、既存の直線をインタラクティブに修正するための便利なツールです。ユーザーはマウス操作を使って直線の位置や長さを自由に調整でき、ROIの設定やオブジェクト検出後の修正に最適です。柔軟な直線の修正が必要な場面で、効率的に使用することができます。