【HALCON】erosion_seq 関数について - 連続エロージョン処理

HALCONのerosion_seq関数は、指定された構造要素を用いて画像に対するエロージョン（侵食）処理を複数回連続して行うためのツールです。エロージョン処理は、画像のモルフォロジー操作の一種であり、領域の境界を削り、ノイズを除去したり、領域を縮小したりする効果があります。erosion_seq関数を使用することで、エロージョンを繰り返し適用し、画像処理の強度を増すことができます。

erosion_seq 関数の概要

erosion_seq関数は、指定された構造要素を用いて、入力画像に対して連続的にエロージョン処理を適用します。この連続エロージョン処理により、領域の縮小が強化され、頑固なノイズや小さな不要領域を効果的に除去することができます。また、エロージョンを複数回繰り返すことで、より細かな制御が可能になります。

使用方法

erosion_seq関数の基本的な使用方法は以下の通りです。

erosion_seq(Image, ErodedImage, StructElement, Iterations)

• Image
  入力画像を指定します。
• ErodedImage
  エロージョン処理が適用された出力画像。
• StructElement
  エロージョン処理に使用される構造要素（カーネル）。
• Iterations
  エロージョン処理の繰り返し回数を指定します。

具体例

以下に、erosion_seq関数を使用して画像に連続エロージョン処理を行う例を示します。

* 画像の読み込み
read_image(Image, 'example_image')

* 矩形構造要素の生成
gen_rectangle1(StructElement, 0, 0, 3, 3)

* 連続エロージョン処理の実行（3回繰り返し）
erosion_seq(Image, ErodedImage, StructElement, 3)

* 結果の表示
dev_display(ErodedImage)

この例では、3x3ピクセルの矩形構造要素を使用して、エロージョン処理を3回繰り返し適用し、その結果を表示します。処理後の画像では、より強力なノイズ除去と領域の縮小が実現されています。

応用例

erosion_seq関数は、以下のようなシナリオで特に有用です。

• 強力なノイズ除去
  単一回のエロージョンでは除去しきれない頑固なノイズや小さな不要オブジェクトを効果的に除去します。
• 領域の大幅な縮小
  複数回のエロージョンにより、領域を大幅に縮小し、特定の形状変形を実現します。
• 画像の前処理
  連続的なエロージョン処理を通じて、画像を後続の解析に適した状態にします。

まとめ

HALCONのerosion_seq関数は、指定された構造要素を用いてエロージョン処理を複数回連続して行うための強力なツールです。この関数を利用することで、頑固なノイズや小さなオブジェクトを効果的に除去し、画像処理タスクの精度を向上させることが可能になります。