【HALCON】find_aniso_shape_model 関数について - 異方性形状モデルの検索
2024-09-06
2024-09-06
HALCONのfind_aniso_shape_model
関数は、異方性形状モデルに基づいて画像内のオブジェクトを効果的に検出するためのツールです。異方性とは、形状がスケールや方向によって変形することを意味し、この関数はそのような変形を考慮して形状を認識することができます。製造ラインなどで物体が異なる角度やサイズで現れる場合にも、正確な検出が可能です。
find_aniso_shape_model 関数の概要
find_aniso_shape_model
関数は、事前に作成された異方性形状モデルに基づいて、画像内でそのモデルに類似したオブジェクトを検索します。この関数は、スケールや方向が異なるオブジェクトに対応しており、物体の大きさや回転角度が変わっていても正確に位置を特定できます。
使用方法
基本的な構文は次の通りです。
find_aniso_shape_model(Image, ModelID, MinScore, ScaleMin, ScaleMax, AngleStart, AngleExtent, NumMatches, Result)
Image
検索対象の画像。ModelID
使用する異方性形状モデルのID。MinScore
検出の際の最小スコア(信頼度)。ScaleMin
検出するオブジェクトの最小スケール。ScaleMax
検出するオブジェクトの最大スケール。AngleStart
検出範囲の開始角度。AngleExtent
検出範囲の角度の広さ。NumMatches
見つかったオブジェクトの最大数。Result
検出結果が格納される変数。
具体例
以下に、find_aniso_shape_model
関数を使用して異方性形状モデルを画像内で検出する例を示します。
* 形状モデルを作成(別途行う)
create_aniso_shape_model(TemplateImage, ..., ModelID)
* 対象画像を読み込む
read_image(Image, 'test_image.png')
* オブジェクトの検出
find_aniso_shape_model(Image, ModelID, 0.5, 0.8, 1.2, -rad(45), rad(90), 1, Result)
* 検出結果を表示
disp_message(WindowHandle, 'Object found at: ' + Result, 'window', 12, 12, 'black', 'true')
この例では、スケールが0.8倍から1.2倍の範囲で変形し、回転角度が-45度から+45度の範囲内で変化しているオブジェクトを検出しています。
応用例
find_aniso_shape_model
関数は、次のような場面で特に有用です。
- 製造ラインでの物体検出
異なるサイズや角度で現れる部品や製品を正確に検出。 - 画像認識システム
スケールや回転に対して頑健なオブジェクト検出を行う際に有効。 - ロボットビジョン
動的環境において、変形する物体の位置を検出し、追跡や操作に活用。
まとめ
HALCONのfind_aniso_shape_model
関数は、スケールや角度が変化したオブジェクトを正確に検出するための強力なツールです。製造業やロボットビジョンなど、スケールや方向に依存しない精度の高いオブジェクト認識が必要な分野で広く利用されています。この関数を使用することで、異方性のある形状を効果的に解析し、検出精度を向上させることが可能です。