【HALCON】find_planar_calib_deformable_model 関数について - キャリブレーション済みの平面変形モデルの検出

HALCONのfind_planar_calib_deformable_model関数は、キャリブレーション済みの平面変形モデルを画像内で検出し、その位置を特定するためのツールです。この関数は、3Dキャリブレーションデータに基づいて、平面上で変形するオブジェクトを精度高く検出することができます。これにより、産業オートメーションや品質検査において、変形する部品や製品の正確な位置決めが可能になります。

find_planar_calib_deformable_model 関数の概要

find_planar_calib_deformable_model関数は、事前にキャリブレーションされた平面上で変形するモデルを使用して、入力画像内で対応する物体を検出し、その位置と姿勢を特定します。この関数は、特に変形する部品や製品の検出に適しており、3Dキャリブレーションデータを利用することで、正確な位置決めが可能です。

使用方法

find_planar_calib_deformable_model関数の基本的な使用方法は以下の通りです。

find_planar_calib_deformable_model(Image, ModelID, CalibDataID, MinScore, Greediness, ResultPose, ResultCovPose, Score)

• Image
  検出対象となる画像。
• ModelID
  検出に使用するキャリブレーション済み平面変形モデルのID。
• CalibDataID
  使用するキャリブレーションデータのID。
• MinScore
  検出されたモデルが有効と判断されるための最小スコア。
• Greediness
  検出処理のグリーディネス（速さと精度のバランス）を指定。
• ResultPose
  検出されたモデルの位置と姿勢（Pose）が格納される変数。
• ResultCovPose
  姿勢の共分散行列が格納される変数。
• Score
  検出結果のスコアが格納される変数。

具体例

以下に、find_planar_calib_deformable_model関数を使用してキャリブレーション済み平面変形モデルを検出する例を示します。

* 画像の読み込み
read_image(Image, 'planar_deformable_example_image')

* キャリブレーションデータの読み込み
read_calib_data('calibration_data_file', CalibDataID)

* 平面変形モデルの作成
create_planar_calib_deformable_model(ModelID, CalibDataID)

* 平面変形モデルの検出
find_planar_calib_deformable_model(Image, ModelID, CalibDataID, 0.5, 0.9, ResultPose, ResultCovPose, Score)

* 検出結果の表示
disp_message(WindowHandle, 'Detected Pose: ' + ResultPose, 'window', 12, 12, 'black', 'true')

この例では、キャリブレーションされた平面上で変形するモデルを使用して、指定された画像内のオブジェクトを検出し、その位置と姿勢を表示します。これにより、物体の正確な位置決めが可能になります。

応用例

find_planar_calib_deformable_model関数は、以下のようなシナリオで特に有用です。

• 産業オートメーション
  製造ラインでの変形する部品や製品の正確な位置認識と配置。
• 品質検査
  変形が起こりやすい素材や部品の検査での位置決めと評価。
• ロボット誘導
  変形する物体を正確に認識し、ロボットアームによる取り扱いを可能にします。

まとめ

HALCONのfind_planar_calib_deformable_model関数は、キャリブレーションされた平面上で変形するオブジェクトを高精度に検出し、その位置や姿勢を特定するための強力なツールです。この関数を使用することで、産業オートメーションや品質検査において、変形可能な部品や製品を正確に位置決めし、効率的なプロセスを実現することが可能です。