【HALCON】find_rectification_grid 関数について - 歪み補正グリッドの検出

HALCONのfind_rectification_grid関数は、画像内で歪み補正のために使用されるグリッドを検出し、その位置を特定するためのツールです。カメラレンズによる画像の歪みを補正する際に、このグリッドの検出が重要な役割を果たします。この関数を使用することで、正確なキャリブレーションが可能となり、歪みのない高精度な画像解析を実現できます。

find_rectification_grid 関数の概要

find_rectification_grid関数は、規則的なパターンを持つグリッドを画像内で検出し、その位置を特定します。このグリッドは、カメラやレンズの歪み補正に使用され、精密なキャリブレーションを行うための基準となります。特に、産業用カメラのキャリブレーションやレンズ補正において、この関数が有効です。

使用方法

find_rectification_grid関数の基本的な使用方法は以下の通りです。

find_rectification_grid(Image, GridSpacing, GridWidth, GridHeight, PyramidLevels, InitialThreshold, GridRows, GridColumns, Row, Column, Phi, CovPose)

• Image
  検出対象となる画像。
• GridSpacing
  グリッドの点間の距離。
• GridWidth, GridHeight
  グリッドの幅と高さ。
• PyramidLevels
  画像ピラミッドのレベル数。
• InitialThreshold
  グリッド検出時の初期閾値。
• GridRows, GridColumns
  検出されたグリッドの行数と列数。
• Row, Column
  検出されたグリッドの行列座標。
• Phi
  検出されたグリッドの回転角度。
• CovPose
  検出されたグリッドの位置の共分散行列。

具体例

以下に、find_rectification_grid関数を使用して歪み補正グリッドを検出する例を示します。

* 画像の読み込み
read_image(Image, 'grid_example_image')

* グリッドのパラメータ設定
GridSpacing := 10.0
GridWidth := 100
GridHeight := 100

* 歪み補正グリッドの検出
find_rectification_grid(Image, GridSpacing, GridWidth, GridHeight, 5, 128, GridRows, GridColumns, Row, Column, Phi, CovPose)

* 検出結果の表示
disp_message(WindowHandle, 'Rectification Grid Detected', 'window', 12, 12, 'black', 'true')

この例では、指定された画像内で歪み補正グリッドを検出し、その位置と回転角度を特定しています。この情報を基に、カメラやレンズの歪みを補正することができます。

応用例

find_rectification_grid関数は、以下のようなシナリオで特に有用です。

• カメラキャリブレーション
  精密なカメラ校正のためのグリッド検出。
• レンズ補正
  レンズの歪みを補正する際の基準点の検出。
• 精密な画像解析
  歪みのない画像解析を行うための前処理としての利用。

まとめ

HALCONのfind_rectification_grid関数は、画像内の歪み補正グリッドを正確に検出し、カメラキャリブレーションやレンズ補正を行うための強力なツールです。この関数を使用することで、歪みのない高品質な画像解析を行うことができます。