【HALCON】find_shape_model_3d 関数について - 3D形状モデルの検出

HALCONのfind_shape_model_3d関数は、画像内で3D形状モデルを検出し、その位置や姿勢を特定するための強力なツールです。この関数は、物体の三次元構造を基に、深度情報を活用して物体を高精度で認識します。これにより、産業オートメーションやロボットビジョン、品質検査など、さまざまな分野での応用が期待されます。

find_shape_model_3d 関数の概要

find_shape_model_3d関数は、あらかじめ作成された3D形状モデルを使用して、入力画像内でそのモデルに対応する物体を検出します。この関数は、物体の深度情報を活用して、回転やスケールの変化に対応しながら、正確に物体の位置や姿勢を特定することができます。3Dビジョンシステムやロボット誘導など、高精度な位置決めが必要なアプリケーションに最適です。

使用方法

find_shape_model_3d関数の基本的な使用方法は以下の通りです。

find_shape_model_3d(SurfaceModelID, Image, CameraParameters, MinScore, Metric, GenParamName, GenParamValue, Pose, Score)

• SurfaceModelID
  検出に使用する3D形状モデルのID。
• Image
  検出対象となる画像または3Dポイントクラウド。
• CameraParameters
  カメラの内部パラメータ。
• MinScore
  検出されたモデルが有効と判断されるための最小スコア。
• Metric
  検出のための評価指標。
• GenParamName, GenParamValue
  検出時の追加パラメータの名前と値。
• Pose
  検出されたモデルの位置と姿勢（Pose）が格納される変数。
• Score
  各検出結果のスコアが格納される変数。

具体例

以下に、find_shape_model_3d関数を使用して3D形状モデルを検出する例を示します。

* 3D画像またはポイントクラウドの読み込み
read_image(Image, '3d_shape_model_example_image')

* 3D形状モデルの読み込み
read_surface_model('3d_shape_model_file', SurfaceModelID)

* カメラパラメータの設定
* 例: focal_length, principal_point, distortion_coefficients など
CameraParameters := ['area_scan_division', 0.0125, 0.0125, 800, 600, 640, 480, 0, 0, 0]

* 3D形状モデルの検出
find_shape_model_3d(SurfaceModelID, Image, CameraParameters, 0.5, 'ignore_local_polarity', [], [], Pose, Score)

* 検出結果の表示
disp_message(WindowHandle, '3D Shape Model Detected at: Pose = ' + Pose, 'window', 12, 12, 'black', 'true')

この例では、指定された3D形状モデルを使用して、画像内の物体を検出し、その位置と姿勢を表示します。これにより、物体の3D位置決めが可能になります。

応用例

find_shape_model_3d関数は、以下のようなシナリオで特に有用です。

• 産業オートメーション
  製造ラインでの部品配置や組み立て工程での3D位置認識。
• ロボットビジョン
  ロボットが物体を正確に認識し、操作するための3D位置決め。
• 品質検査
  製品の欠陥検出や一致度検査において、3D形状を基にした検査。

まとめ

HALCONのfind_shape_model_3d関数は、3D形状モデルを用いて物体を高精度に検出し、その位置と姿勢を特定するための強力なツールです。この関数を活用することで、産業オートメーションやロボットビジョンにおいて、物体の正確な位置決めや形状認識が容易に行えます。