【HALCON】find_shape_model 関数について - シェイプモデルの検出

HALCONのfind_shape_model関数は、画像処理において特定の形状モデルを検索し、そのモデルと一致するパターンを高精度に検出するための機能です。テンプレートマッチング技術を活用し、スケールや回転の変化にも対応できることから、様々な産業用途で広く利用されています。

find_shape_model 関数の概要

find_shape_model関数は、あらかじめ作成された形状モデルを元に、画像内の対応する箇所を検出することができます。この関数は、スケールや回転が異なる場合でも、非常に正確にマッチングを行うことができるため、複雑なパターン認識にも対応可能です。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

find_shape_model(Image, ModelID, MinScore, NumMatches, MaxOverlap, SubPixel, NumLevels, Greediness, Row, Column, Angle, Score)

• Image
  入力画像。モデルを検出する画像を指定します。
• ModelID
  使用する形状モデルのID。
• MinScore
  マッチングの最小スコアを設定します。この値が低いほど、広範囲の候補が検出されます。
• NumMatches
  検出する最大一致数。
• MaxOverlap
  検出結果同士が重なる許容範囲を設定します。
• SubPixel
  サブピクセル精度での位置補正を行うかどうかを設定します。
• NumLevels
  ピラミッドのレベル数を設定します。通常、高速化のために使用します。
• Greediness
  アルゴリズムの貪欲さを調整します。値が大きいほど早く結果が得られますが、精度が低下する可能性があります。
• Row
  検出されたモデルのY座標（行）を返します。
• Column
  検出されたモデルのX座標（列）を返します。
• Angle
  検出されたモデルの角度を返します。
• Score
  検出されたモデルのスコアを返します。

具体例

以下に、find_shape_model関数を使用して画像からシェイプモデルを検出する例を示します。

* シェイプモデルの読み込み
read_image(Image, 'image.png')
read_shape_model('model.shm', ModelID)

* モデルの検出
find_shape_model(Image, ModelID, 0.5, 1, 0.5, 'interpolation', 0, 0.9, Row, Column, Angle, Score)

* 検出結果の表示
disp_message(WindowHandle, 'Position: ' + Row + ', ' + Column + ', Angle: ' + Angle, 'window', 12, 12, 'black', 'true')

この例では、read_shape_modelを使用してシェイプモデルを読み込み、そのモデルを画像内から検索して検出結果を表示します。

応用例

find_shape_model関数は、以下のような状況で特に効果的です。

• 部品検査
  製造ラインにおける部品の位置や向きを確認するために使用できます。
• ロボットビジョン
  ロボットが物体を正確に把握し、掴む際のガイドとして利用されます。
• 品質管理
  製品の形状が設計通りであるかを自動で検査することができます。

まとめ

HALCONのfind_shape_model関数は、画像内で特定の形状モデルを精度高く検出できる強力なツールです。この関数を使用することで、製造や検査、ロボット工学など、さまざまな分野で効率的かつ信頼性の高いシステムを構築することができます。