【HALCON】find_uncalib_descriptor_model 関数について - 未較正特徴記述子モデルの検出

HALCONのfind_uncalib_descriptor_model関数は、未較正の特徴記述子モデルを使用して画像内でオブジェクトを検出するための強力なツールです。未較正の状態であっても、モデルを利用して画像内の特定の物体やパターンを正確に識別できるため、柔軟なアプリケーションに適しています。カメラの内部パラメータをキャリブレーションせずに使用できるのが特徴です。

find_uncalib_descriptor_model 関数の概要

find_uncalib_descriptor_model関数は、事前に作成された未較正の特徴記述子モデルに基づいて、画像内の対応するオブジェクトを検出します。この関数は、カメラの内部パラメータや歪み補正を考慮せずに機能するため、広範囲のシステムに適用可能です。

使用方法

基本的な構文は次の通りです。

find_uncalib_descriptor_model(Image, ModelID, MinScore, NumMatches, Result)

• Image
  検索対象の画像。
• ModelID
  使用する未較正特徴記述子モデルのID。
• MinScore
  オブジェクト検出の最小スコア（信頼度）。
• NumMatches
  見つけるべきオブジェクトの最大数。
• Result
  検出結果が格納される変数。

具体例

以下に、find_uncalib_descriptor_model関数を使用して、未較正の特徴記述子モデルを画像内で検出する例を示します。

* 特徴記述子モデルを作成（別途行う）
create_uncalib_descriptor_model(TemplateImage, ..., ModelID)

* 検出対象画像を読み込む
read_image(Image, 'test_image.png')

* オブジェクトの検出
find_uncalib_descriptor_model(Image, ModelID, 0.5, 1, Result)

* 検出結果を表示
disp_message(WindowHandle, 'Object found at: ' + Result, 'window', 12, 12, 'black', 'true')

この例では、未較正モデルを使用して特定のオブジェクトを検出し、その結果を表示しています。

応用例

find_uncalib_descriptor_model関数は、以下のような場面で特に有用です。

• 産業オートメーション
  未較正カメラを使用して物体の位置や向きを特定するアプリケーションに活用できます。
• ロボットビジョン
  ロボットの視覚システムで、リアルタイムでオブジェクト認識を行う際に役立ちます。
• 品質管理システム
  生産ラインにおいて、特定の物体やパーツの検出をキャリブレーションなしで行うことが可能です。

まとめ

HALCONのfind_uncalib_descriptor_model関数は、未較正状態でも高精度なオブジェクト検出を実現する強力なツールです。カメラのキャリブレーションを必要とせずに動作するため、柔軟なシステム構築が可能であり、産業やロボットビジョンなどの様々な分野で効果的に利用されています。