【HALCON】full_domain 関数について - 画像全域のアクセス

HALCONのfull_domain関数は、画像全域のドメインにアクセスし、ROI（Region of Interest：関心領域）の設定に依存せず、画像全体を対象に解析や処理を行うためのツールです。この関数を使用することで、画像全体に対してフィルタリング、エッジ検出、ピクセル操作など、広範囲な画像処理が可能となります。

full_domain 関数の概要

full_domain関数は、指定した画像の全ピクセルにアクセスできるように設定し、ROIによる領域制限を解除します。通常、画像処理はROIに基づいて実行されることが多いですが、full_domain関数を使うことで、画像全体を対象とした処理が可能になります。これにより、画像全域での一貫した解析や操作が容易になります。

使用方法

full_domain関数の基本的な使用方法は以下の通りです。

full_domain(Image)

• Image
  処理対象となる入力画像。

この関数を適用すると、画像のドメインが全域に設定され、ROIによる制限が解除されます。

具体例

以下に、full_domain関数を使用して画像全域を対象にフィルタリング処理を行う例を示します。

* 画像の読み込み
read_image(Image, 'input_image')

* 画像全域を対象に設定
full_domain(Image)

* フィルタリング処理の適用（例: 平滑化フィルタ）
mean_image(Image, FilteredImage, 7, 7)

* 処理結果の表示
disp_image(FilteredImage, WindowHandle)

この例では、full_domain関数を使用して画像全域を対象に設定し、その後、フィルタリング処理を適用しています。このように、画像全体に対する一貫した処理が可能です。

応用例

full_domain関数は、以下のようなシナリオで特に有用です。

• 全域フィルタリング
  画像全体に対して平滑化フィルタやエッジ検出を適用。
• 一貫した画像解析
  ROIに依存しない画像全体の解析や、統計情報の収集。
• ピクセル操作
  画像全域でのピクセル操作や、全体的な輝度調整など。

まとめ

HALCONのfull_domain関数は、画像全域を対象とした解析や処理を行うための強力なツールです。この関数を使用することで、ROIによる制限を解除し、画像全体を対象にした一貫した処理が可能となります。産業用画像処理や研究開発において、画像全体を扱う必要がある場面で特に有用です。