【HALCON】gen_binocular_rectification_map 関数について - 双眼補正マップの生成

【HALCON】gen_binocular_rectification_map 関数について - 双眼補正マップの生成

2024-09-09

2024-09-09

HALCONgen_binocular_rectification_map関数は、双眼カメラシステムにおいて、ステレオ画像の補正を行うために用いられます。ステレオカメラを使った立体視システムでは、左右のカメラで撮影された画像の幾何学的歪みを補正し、2つの画像を正確に位置合わせすることが必要です。この関数は、カメラキャリブレーションで得られたパラメータに基づいて、補正マップを生成します。

gen_binocular_rectification_map 関数の概要

gen_binocular_rectification_map関数は、双眼カメラシステムのキャリブレーションパラメータを入力として、2つのカメラの画像を補正するためのマップを生成します。これにより、左右のカメラ画像のエピポーラ線が平行に整列され、立体視処理が容易になります。

主な使用目的としては、3D再構築や深度マップ生成などのステレオ画像処理が挙げられます。この補正により、各カメラの異なる視点から得られた画像を、共通の座標系に基づいて解析することが可能です。

関数の使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

gen_binocular_rectification_map(CameraParam1, CameraParam2, RelPose, ImageWidth, ImageHeight, Map1, Map2)
  • CameraParam1
    左カメラの内部パラメータ。
  • CameraParam2
    右カメラの内部パラメータ。
  • RelPose
    カメラ間の相対位置(外部パラメータ)。
  • ImageWidth
    カメラ画像の幅。
  • ImageHeight
    カメラ画像の高さ。
  • Map1
    左カメラ用の補正マップ。
  • Map2
    右カメラ用の補正マップ。

カメラキャリブレーション

gen_binocular_rectification_map関数を使用する前には、通常、各カメラの内部パラメータ(焦点距離やレンズの歪み補正パラメータ)や、カメラ間の外部パラメータ(相対位置と向き)を取得する必要があります。これらのパラメータは、カメラキャリブレーション手法を用いて推定されます。

具体例

以下に、2つのカメラの補正マップを生成する例を示します。

* カメラパラメータと相対位置を取得
get_calibration_data(CalibDataID, 'camera', 0, 'params', CameraParam1)
get_calibration_data(CalibDataID, 'camera', 1, 'params', CameraParam2)
get_calibration_data(CalibDataID, 'rel_pose', 0, 'pose', RelPose)

* 補正マップの生成
gen_binocular_rectification_map(CameraParam1, CameraParam2, RelPose, ImageWidth, ImageHeight, Map1, Map2)

* 補正マップを用いて画像を補正
map_image(ImageLeft, Map1, RectifiedImageLeft)
map_image(ImageRight, Map2, RectifiedImageRight)

この例では、カメラの内部パラメータと相対位置を取得した後、gen_binocular_rectification_mapを使って補正マップを生成し、取得した画像を補正しています。

応用例

  • 3D再構築
    双眼システムで補正された画像を使用して、物体の3D形状を推定することができます。

  • ロボットナビゲーション
    補正された画像をもとに深度マップを生成し、ロボットの周囲環境を認識します。

まとめ

HALCONgen_binocular_rectification_map関数は、双眼立体視システムにおいて、カメラ画像の幾何学的補正を行うための重要なツールです。この関数を利用することで、カメラの歪みを補正し、ステレオ画像の位置合わせを正確に行うことが可能です。これにより、3D再構築やロボットナビゲーションなど、さまざまな応用分野において高精度な画像処理が実現します。

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