【HALCON】gen_circle_sector 関数について - 円の扇形領域の生成

HALCONのgen_circle_sector関数は、指定した円の中心座標、半径、開始角度、終了角度に基づいて円の扇形領域を生成するためのツールです。この関数を使用することで、円形状の一部を抽出し、画像解析や特徴検出に利用することができます。円形状の一部分を対象にした解析において非常に有効です。

gen_circle_sector 関数の概要

gen_circle_sector関数は、円の中心、半径、開始角度、終了角度を指定することで、円の一部を扇形領域として生成します。この扇形領域は、画像内で特定の角度範囲に属する円形部分を抽出する際に使用されます。例えば、円形オブジェクトの一部分だけを検出・解析したい場合に役立ちます。

使用方法

gen_circle_sector関数の基本的な使用方法は以下の通りです。

gen_circle_sector(CircleSector, Row, Column, Radius, StartAngle, EndAngle)

• CircleSector
  生成された円の扇形領域が格納される変数。
• Row
  円の中心の行座標。
• Column
  円の中心の列座標。
• Radius
  円の半径。
• StartAngle
  扇形の開始角度（ラジアン単位）。
• EndAngle
  扇形の終了角度（ラジアン単位）。

具体例

以下に、gen_circle_sector関数を使用して円の扇形領域を生成する例を示します。

* 円のパラメータ設定
Row := 200.0
Column := 300.0
Radius := 100.0
StartAngle := 0.0
EndAngle := 3.14159 / 2  * 3.14159  ' π/2 (90度)

* 扇形領域の生成
gen_circle_sector(CircleSector, Row, Column, Radius, StartAngle, EndAngle)

* 結果の表示
disp_region(CircleSector, WindowHandle)

この例では、中心が(200, 300)、半径が100ピクセルの円の90度の扇形領域を生成しています。生成された扇形領域は、画像内で特定の円形部分を解析する際に使用されます。

応用例

gen_circle_sector関数は、以下のようなシナリオで特に有用です。

• 部分的な円形状の検出
  円形オブジェクトの一部分だけを対象にして、画像解析や特徴検出を行う。
• 回転角度の検出
  回転する円形オブジェクトの一部分を捉えて、回転角度の測定や制御に応用。
• 特定エリアの解析
  円形パターン内の特定の角度範囲を解析し、エラーや異常を検出。

まとめ

HALCONのgen_circle_sector関数は、円の扇形領域を生成し、部分的な円形状の解析や特徴検出に使用される便利なツールです。この関数を活用することで、産業用画像処理や研究開発において、特定領域の円形状の検出や解析が効率的に行えます。