【HALCON】gen_disc_se 関数について - 円形の構造要素の生成

HALCONのgen_disc_se関数は、形態学的操作で使用される円形の構造要素を生成するためのツールです。この構造要素は、画像の平滑化、ノイズ除去、オブジェクトの拡張や収縮など、さまざまなモルフォロジーフィルタリング操作に使用されます。円形の構造要素は、特に円形や滑らかな形状を持つオブジェクトに対する処理に有効です。

gen_disc_se 関数の概要

gen_disc_se関数は、指定された半径に基づいて円形の構造要素を生成します。この構造要素は、形態学的操作においてフィルタカーネルとして使用され、画像内のオブジェクトを拡張（膨張）または収縮（侵食）する際に利用されます。また、円形の構造要素を用いることで、画像のスムージングやノイズ除去も効果的に行うことができます。

使用方法

gen_disc_se関数の基本的な使用方法は以下の通りです。

gen_disc_se(StructElement, Radius)

• StructElement
  生成された円形の構造要素が格納される変数。
• Radius
  構造要素の半径（ピクセル単位）。

具体例

以下に、gen_disc_se関数を使用して円形の構造要素を生成する例を示します。

* 構造要素の半径を設定
Radius := 5

* 円形の構造要素を生成
gen_disc_se(StructElement, Radius)

* 形態学的操作の適用（例: 膨張）
dilate_circle(Image, ImageDilated, Radius)

* 結果の表示
disp_image(ImageDilated, WindowHandle)

この例では、半径5ピクセルの円形構造要素を生成し、それを用いて画像の膨張処理を行っています。円形の構造要素は、特に滑らかなエッジを持つオブジェクトの処理に適しています。

応用例

gen_disc_se関数は、以下のようなシナリオで特に有用です。

• 画像の平滑化
  円形の構造要素を使用して画像を平滑化し、ノイズを除去。
• オブジェクトの膨張と収縮
  画像内のオブジェクトのサイズを調整し、特定の形状を強調または除去。
• パターン認識
  円形パターンを持つオブジェクトの検出や強調に利用。

まとめ

HALCONのgen_disc_se関数は、円形の構造要素を生成し、形態学的操作に使用するための便利なツールです。この関数を使用することで、画像処理の幅が広がり、円形や滑らかなオブジェクトの解析や処理がより効果的に行えます。産業用画像処理や研究開発において、さまざまな画像操作に役立ちます。