【HALCON】gen_grid_rectification_map 関数について - グリッド補正マップの生成

HALCONのgen_grid_rectification_map関数は、カメラやセンサ画像の幾何学的な歪みを補正するために、グリッドベースの補正マップを生成します。この補正マップを使用することで、カメラキャリブレーションを行い、画像の歪みを補正することができます。多くの画像処理アプリケーションで、画像の正確な位置合わせや形状解析を行う際に活用されます。

gen_grid_rectification_map 関数の概要

gen_grid_rectification_map関数は、カメラキャリブレーションの結果に基づいて、グリッド形式で画像の補正を行うためのマップを生成します。このマップを利用することで、歪んだ画像を補正し、画像全体の幾何学的な正確さを向上させることが可能です。

基本的な構文

gen_grid_rectification_map(CalibrationDataID, CameraIdx, ImageWidth, ImageHeight, Map)

• CalibrationDataID
  キャリブレーションデータの識別子。
• CameraIdx
  使用するカメラのインデックス。
• ImageWidth
  画像の幅（ピクセル単位）。
• ImageHeight
  画像の高さ（ピクセル単位）。
• Map
  補正マップが格納される変数。

この関数を使用することで、キャリブレーションデータに基づいた補正マップが生成され、歪みを取り除くための画像補正が可能になります。

使用例

以下は、gen_grid_rectification_map関数を使用して補正マップを生成し、画像の歪みを補正する例です。

* カメラのキャリブレーションデータ取得
get_calibration_data(CalibDataID, 'camera', 0, 'params', CameraParam)

* 画像のサイズを設定
ImageWidth := 1920
ImageHeight := 1080

* グリッド補正マップの生成
gen_grid_rectification_map(CalibDataID, 0, ImageWidth, ImageHeight, RectificationMap)

* 補正マップを使用して画像を補正
map_image(Image, RectificationMap, RectifiedImage)

* 補正された画像を表示
disp_image(RectifiedImage, WindowHandle)

この例では、カメラのキャリブレーションデータをもとに補正マップを生成し、画像の歪みを補正しています。補正マップは、キャリブレーションデータと画像サイズを入力として、画像全体を補正するために使用されます。

応用例

• 画像の正確な位置合わせ
  グリッド補正マップは、歪みが生じた画像を補正し、他の画像と正確に位置合わせを行う際に有用です。

• 形状解析の精度向上
  歪みを補正することで、物体の形状や寸法の解析精度が向上し、測定や検査に役立ちます。

• 3Dモデリングと再構築
  複数のカメラを使用した3D再構築において、画像補正を行うことで、より正確な3Dモデルの生成が可能になります。

まとめ

HALCONのgen_grid_rectification_map関数は、カメラやセンサ画像の歪みを補正するための強力なツールです。キャリブレーションデータを利用して、グリッドベースの補正マップを生成し、画像の幾何学的精度を高めることができます。この補正により、形状解析や位置合わせ、3Dモデリングなど、幅広い画像処理アプリケーションで高い精度を実現できます。