【HALCON】gen_rectangle2_contour_xld 関数について - 回転矩形のXLD輪郭生成

HALCONのgen_rectangle2_contour_xld関数は、任意の位置と角度を持つ回転矩形のXLD（Extended Line Description）輪郭を生成するためのツールです。この関数を使用することで、画像内で指定した中心位置、回転角度、およびサイズに基づいて、矩形の精密な輪郭を生成することができます。生成されたXLD輪郭は、形状解析やオブジェクト検出などの画像処理タスクに活用されます。

gen_rectangle2_contour_xld 関数の概要

gen_rectangle2_contour_xld関数は、与えられたパラメータに基づいて、回転した矩形のXLD輪郭を生成します。XLD輪郭は、物体の形状を詳細に表現するためのデータ形式で、特に精密な形状解析やオブジェクト検出に適しています。生成された輪郭は、後続の処理や解析に使用されます。

使用方法

gen_rectangle2_contour_xld関数の基本的な使用方法は以下の通りです。

gen_rectangle2_contour_xld(RectangleContour, Row, Column, Phi, Length1, Length2)

• RectangleContour
  生成された回転矩形のXLD輪郭が格納される変数。
• Row
  矩形輪郭の中心の行（Y座標）。
• Column
  矩形輪郭の中心の列（X座標）。
• Phi
  矩形の回転角度（ラジアン単位）。0はX軸に平行、正の値で反時計回りに回転。
• Length1
  矩形の半分の長辺の長さ。
• Length2
  矩形の半分の短辺の長さ。

具体例

以下に、gen_rectangle2_contour_xld関数を使用して回転矩形のXLD輪郭を生成する例を示します。

* 矩形輪郭のパラメータを設定
Row := 150
Column := 200
Phi := rad(30)        * 30度回転（ラジアン）
Length1 := 100        * 長辺の半分の長さ
Length2 := 50         * 短辺の半分の長さ

* 回転矩形のXLD輪郭を生成
gen_rectangle2_contour_xld(RectangleContour, Row, Column, Phi, Length1, Length2)

* 生成されたXLD輪郭を表示
disp_contour_xld(RectangleContour, WindowHandle, 'green')

この例では、中心が(150, 200)で30度回転した矩形のXLD輪郭を生成しています。矩形の長辺は200ピクセル、短辺は100ピクセルです。生成されたXLD輪郭は、画像内で特定の位置や角度に沿った精密な形状を表現し、後続の解析に使用できます。

応用例

gen_rectangle2_contour_xld関数は、以下のようなシナリオで特に有用です。

• 回転オブジェクトの検出
  画像内の回転した物体の輪郭を生成し、形状解析やオブジェクト検出に使用。
• 領域の方向性を考慮した解析
  特定の方向に沿った領域の輪郭を生成し、その領域内での詳細な解析を行う。
• 画像の形状認識
  特定の形状やパターンを持つオブジェクトの認識に使用し、精密な輪郭データを取得。

まとめ

HALCONのgen_rectangle2_contour_xld関数は、任意の位置と角度を持つ回転矩形のXLD輪郭を生成するための強力なツールです。この関数を使用することで、特定の位置や角度に基づいた精確な輪郭を生成し、形状解析やオブジェクト検出の精度を向上させることができます。XLD輪郭は、詳細な形状情報を扱う必要がある多くの画像処理タスクにおいて重要な役割を果たします。