【HALCON】gen_spherical_mosaic 関数について - 球面モザイクの生成

HALCONのgen_spherical_mosaic関数は、複数の画像を球面上で合成し、モザイク画像を生成するためのツールです。この関数を使用することで、広範囲の視野を持つパノラマ画像や、球面全体をカバーするモザイク画像を作成できます。球面モザイクは、特に360度カメラシステムや全方位ビジュアライゼーションなどの応用において非常に有用です。

gen_spherical_mosaic 関数の概要

gen_spherical_mosaic関数は、球面上に複数の画像を投影し、それらを合成してモザイク画像を生成します。この方法により、視野が非常に広い画像や、球面全体をカバーするパノラマ画像を作成することができます。これにより、特定の視点からの映像だけでなく、全方位の映像を生成し、360度の視覚情報を得ることができます。

使用方法

gen_spherical_mosaic関数の基本的な使用方法は以下の通りです。

gen_spherical_mosaic(MosaicImage, ImageFiles, CameraParams, RotationMatrices)

• MosaicImage
  生成された球面モザイク画像が格納される変数。
• ImageFiles
  モザイクを作成するための入力画像のファイルパスリスト。
• CameraParams
  画像の取得に使用されたカメラのパラメータ。
• RotationMatrices
  各画像に対応する回転行列のリスト。これにより、画像の球面上での配置が指定されます。

具体例

以下に、gen_spherical_mosaic関数を使用して球面モザイクを生成する例を示します。

* 入力画像ファイルのリストを設定
ImageFiles := ['image1.png', 'image2.png', 'image3.png']

* カメラパラメータの設定
CameraParams := ...  * カメラパラメータを設定

* 各画像に対応する回転行列の設定
RotationMatrices := [..., ..., ...]  * 画像に対応する回転行列を設定

* 球面モザイク画像を生成
gen_spherical_mosaic(MosaicImage, ImageFiles, CameraParams, RotationMatrices)

* 生成されたモザイク画像を表示
disp_image(MosaicImage, WindowHandle)

この例では、複数の画像ファイルを使用して球面モザイク画像を生成しています。CameraParamsにはカメラのパラメータが含まれており、RotationMatricesは各画像の球面上での配置を定義します。生成されたモザイク画像は、360度の視覚情報を提供するパノラマ画像として使用できます。

応用例

gen_spherical_mosaic関数は、以下のようなシナリオで特に有用です。

• パノラマ画像の生成
  複数の視点から取得した画像を合成し、広範囲の視野をカバーするパノラマ画像を生成。
• 360度ビジュアライゼーション
  球面全体をカバーする画像を作成し、全方位の視覚情報を提供する。
• 仮想現実（VR）
  VRコンテンツの生成において、複数の視点を持つシーンを球面モザイクとして統合。

まとめ

HALCONのgen_spherical_mosaic関数は、複数の画像を球面上で合成し、全方位のモザイク画像を生成するための強力なツールです。この関数を使用することで、360度のパノラマ画像や球面全体をカバーする画像を作成し、広範囲の視覚情報を効率的に提供することができます。球面モザイクの生成は、さまざまな画像処理アプリケーションにおいて重要な役割を果たします。