【HALCON】get_2d_bar_code 関数について - 2次元バーコードの読み取り

HALCONのget_2d_bar_code関数は、画像内の2次元バーコードを読み取り、その内容をデコードするためのツールです。この関数を使用することで、複雑な背景や回転されたバーコードからも効率的にデータを抽出でき、商品のトレーサビリティやアクセス制御など、さまざまなシステムで利用できます。

get_2d_bar_code 関数の概要

get_2d_bar_code関数は、QRコードやData Matrixなどの2次元バーコードを含む画像から、そのバーコードを検出して内容をデコードします。2次元バーコードは、縦横に配置されたドットやパターンで情報を表現する形式で、1次元バーコードに比べて情報量が多く、広範な応用が可能です。この関数は、バーコードの位置や回転に関係なく、正確にデコードを行うことができます。

使用方法

get_2d_bar_code関数の基本的な使用方法は以下の通りです。

get_2d_bar_code(DecodedDataStrings, Image, BarCodeHandle, [], [])

• DecodedDataStrings
  読み取られたバーコードのデータが格納される変数。
• Image
  バーコードを含む入力画像。
• BarCodeHandle
  バーコードを読み取るためのハンドル（設定オプション）。
• GenParamNames
  バーコード読み取りに関する追加オプション（例: ‘search_direction’など）。
• GenParamValues
  追加オプションに対応する値。

具体例

以下に、get_2d_bar_code関数を使用して2次元バーコードを読み取る例を示します。

* 画像を読み込み
read_image(Image, 'qrcode_image.png')

* 2次元バーコードハンドルを作成
create_data_code_2d_model('QR Code', BarCodeHandle)

* バーコードの種類や設定を適用
set_data_code_2d_param(BarCodeHandle, 'timeout', 1000)

* 2次元バーコードを読み取る
get_2d_bar_code(DecodedDataStrings, Image, BarCodeHandle, [], [])

* 読み取ったデータを表示
disp_message(WindowHandle, 'Decoded Data: ' + DecodedDataStrings, 'window', 12, 12, 'black', 'true')

この例では、QRコードを含む画像を読み込み、2次元バーコードのハンドルを作成してから、バーコードをデコードしています。create_data_code_2d_model関数でバーコードハンドルを作成し、必要な設定を行った後、get_2d_bar_code関数でバーコードを読み取ります。

応用例

get_2d_bar_code関数は、以下のようなシナリオで特に有用です。

• 商品トレーサビリティ
  商品の製造から配送までの履歴を追跡するために、2次元バーコードを使用してデータを自動的に取得。
• アクセス制御
  入退室管理システムにおいて、QRコードをスキャンして認証を行う。
• ログインや決済
  QRコードを使用したログインや、電子決済システムにおけるデータの読み取り。

まとめ

HALCONのget_2d_bar_code関数は、2次元バーコードを画像から自動的に読み取り、その内容をデコードするための強力なツールです。この関数を使用することで、商品のトレーサビリティやアクセス制御、決済システムなど、多くの業務プロセスで効率的にバーコード認識を実行できます。2次元バーコードの自動認識は、現代のデジタル社会において重要な技術であり、その迅速かつ正確な処理を可能にします。