【HALCON】get_line_of_sight 関数について - 視線の取得

HALCONのget_line_of_sight関数は、カメラの視点から特定の3Dポイントへの視線を計算して取得するための関数です。視線は、カメラキャリブレーションや3D視覚システムの構築において重要な要素であり、この関数を使用することで、カメラの位置と特定の3Dポイントとの関係を詳細に把握することができます。

get_line_of_sight 関数の概要

get_line_of_sight関数は、カメラの内部パラメータ（焦点距離、主点など）および外部パラメータ（カメラの位置と向き）を使用して、カメラの視点から指定された3Dポイントに向かう視線を計算します。この視線は、カメラから見たときに特定の3Dポイントがどのように見えるかを理解するために使用されます。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

get_line_of_sight(CameraParameters, CameraPose, X, Y, Z, LineStart, LineEnd)

• CameraParameters
  カメラの内部パラメータを含むハンドル。
• CameraPose
  カメラの外部パラメータ（位置と向き）を示すポーズ。
• X, Y, Z
  視線のターゲットとなる3Dポイントの座標。
• LineStart
  計算された視線の始点（カメラの位置）が格納される変数。
• LineEnd
  計算された視線の終点（3Dポイント）が格納される変数。

具体例

以下に、get_line_of_sight関数を使用して、カメラの視点から3Dポイントへの視線を取得する例を示します。

* カメラパラメータとポーズの設定
CameraParameters := ['area_scan_division', 0.018, 0, 0.02, 0.02, 640, 480, 0.001]
CameraPose := [100, 200, 300, 0, 0, 0]

* 3Dポイントの設定
X := 150.0
Y := 200.0
Z := 250.0

* 視線の計算
get_line_of_sight(CameraParameters, CameraPose, X, Y, Z, LineStart, LineEnd)

* 結果を表示
disp_message(WindowHandle, 'Line Start: ' + LineStart + ', Line End: ' + LineEnd, 'window', 12, 12, 'black', 'true')

この例では、カメラの内部パラメータと外部パラメータを使用して、指定された3Dポイントに向かう視線を計算し、その視線の始点と終点の3D座標を取得しています。

応用例

get_line_of_sight関数は、以下のようなシナリオで特に有用です。

• カメラキャリブレーション
  カメラの視点からの視線を計算して、3D空間内のオブジェクトの位置関係を精密にキャリブレーションします。

• 3D視覚システムの構築
  視線情報を利用して、カメラを使った3D視覚システムを構築し、物体の認識やトラッキングを行います。

まとめ

HALCONのget_line_of_sight関数は、カメラの視点から特定の3Dポイントへの視線を計算して取得するための強力なツールです。この関数を使用することで、カメラキャリブレーションや3D視覚システムの構築において、精度の高い視線情報を活用することが可能です。