【HALCON】get_region_runs 関数について - 領域のランレングス取得

【HALCON】get_region_runs 関数について - 領域のランレングス取得

2024-09-05

2024-09-05

HALCONget_region_runs関数は、指定された領域のランレングス(run-length)を取得するためのツールです。この関数を使うと、領域内で連続するピクセルの開始位置と終了位置を取得でき、効率的な領域データの管理や解析が可能になります。ランレングスは、領域内のピクセルが連続している範囲を圧縮形式で表現し、計算リソースの節約や迅速な解析に役立ちます。

get_region_runs 関数の概要

get_region_runs関数は、画像中の特定の領域をランレングス形式で表現します。ランレングスは、同じ値のピクセルが連続して並ぶ区間の情報を圧縮して保持する形式で、領域の形状を効率的に扱う際に非常に有効です。この関数を使って、領域のラン(行)ごとの連続するピクセルの範囲を取得できます。

使用方法

get_region_runs関数の基本的な使用方法は以下の通りです。

get_region_runs(Region, Row, ColumnBegin, ColumnEnd)
  • Region
    対象となる領域。
  • Row
    各ランが属する行。
  • ColumnBegin
    各ランの開始列。
  • ColumnEnd
    各ランの終了列。

この関数は、指定された領域Regionに含まれる各ラン(連続するピクセルの範囲)の行と、その開始列・終了列を出力します。

具体例

以下に、get_region_runs関数を使用して領域のランレングスを取得する具体例を示します。

* 領域の生成
gen_circle(Region, 200, 200, 50)

* 領域のランレングスを取得
get_region_runs(Region, Row, ColumnBegin, ColumnEnd)

* 結果を表示
disp_message(WindowHandle, 'Row: ' + Row, 'window', 12, 12, 'black', 'true')
disp_message(WindowHandle, 'Column Begin: ' + ColumnBegin, 'window', 12, 32, 'black', 'true')
disp_message(WindowHandle, 'Column End: ' + ColumnEnd, 'window', 12, 52, 'black', 'true')

この例では、円形領域を生成し、その領域のランレングス情報(行、開始列、終了列)をget_region_runs関数を用いて取得しています。結果として、各ランの情報がウィンドウに表示されます。

応用例

get_region_runsは、以下のようなシナリオで使用されます。

  • 効率的な領域解析
    領域の形状を圧縮されたランレングス形式で表現することで、計算リソースを節約しながら領域の解析を行います。

  • 画像データの圧縮
    ランレングス形式を利用して、連続したデータを効率よく圧縮・保存します。特に、画像データの圧縮でランレングス符号化(RLE)が使われることが多いです。

  • 高速な形状処理
    領域の形状がラン単位で表現されるため、特定の処理(例えば、形状フィルタリングや領域マッチング)を高速に実行できます。

注意点

get_region_runs関数を使用する際には、領域が適切に定義されていることが重要です。特に、領域の生成や前処理が正確でない場合、正しいランレングス情報が得られない可能性があります。また、ランレングス形式は圧縮された表現のため、元のピクセル情報が必要な場合は、適切な変換が必要です。

まとめ

HALCONget_region_runs関数は、領域内のピクセル情報をランレングス形式で取得するための便利なツールです。領域解析や画像データの圧縮において効率的にデータを扱うことができ、特に領域の形状処理や解析において強力なサポートを提供します。ランレングス形式を活用することで、計算負荷を軽減し、迅速な処理が可能になります。

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