【HALCON】get_regress_params_xld 関数について - XLDの回帰パラメータ取得

HALCONのget_regress_params_xld関数は、XLD（Extended Line Description）オブジェクトに対して直線回帰を適用し、形状の傾きや切片といった回帰パラメータを取得するためのツールです。この関数を使うことで、XLDの形状に基づいてその傾向を数値化し、直線的な特性を解析することができます。製造業や形状解析において、物体の直線性や位置関係を評価する際に広く用いられます。

get_regress_params_xld 関数の概要

get_regress_params_xld関数は、XLDオブジェクトに対して直線回帰を実行し、その結果として回帰直線の傾き、切片、その他の回帰パラメータを取得します。直線回帰とは、XLDの形状データに対して最も適合する直線を計算する方法であり、形状のトレンドや特徴を数値的に評価するのに非常に有効です。

使用方法

get_regress_params_xld関数の基本的な使用方法は以下の通りです。

get_regress_params_xld(Contour, Mode, Result)

• Contour
  回帰パラメータを計算するXLDオブジェクト。
• Mode
  使用する回帰の種類（例: "mean"や"tukey"など）。
• Result
  出力される回帰パラメータ（傾き、切片など）。

この関数は、指定されたXLDオブジェクトに基づいて直線回帰を行い、結果として回帰直線のパラメータを取得します。Modeによって回帰方法を選択できます。

具体例

以下に、get_regress_params_xld関数を使用してXLDの回帰パラメータを取得する具体例を示します。

* XLD輪郭の生成
gen_contour_polygon_xld(Contour, [100, 200, 300], [100, 150, 250])

* XLDの回帰パラメータを取得
get_regress_params_xld(Contour, 'mean', Result)

* 結果の表示
disp_message(WindowHandle, 'Regression Slope: ' + Result[0], 'window', 12, 12, 'black', 'true')
disp_message(WindowHandle, 'Intercept: ' + Result[1], 'window', 12, 32, 'black', 'true')

この例では、3つの点からなるXLD輪郭を生成し、その輪郭に対して直線回帰を行い、傾きや切片の値を取得しています。結果として得られたパラメータがウィンドウに表示されます。

応用例

get_regress_params_xldは、以下のようなシナリオで使用されます。

• 形状の直線性評価
  物体の形状がどの程度直線的であるかを解析し、直線にどれだけフィットするかを評価します。

• 製造業での品質管理
  部品や製品の直線的な特徴を解析し、基準に対する形状のずれを数値化して管理します。

• パターン認識
  XLDオブジェクトの形状パターンを直線回帰によって解析し、特定のパターンの特徴を抽出します。

注意点

get_regress_params_xldを使用する際には、入力されるXLDオブジェクトが正確であることが重要です。ノイズが多い場合や、形状が極端に曲がっている場合、回帰結果が期待通りに得られないことがあります。適切な前処理を行ってから回帰を実行することが推奨されます。

まとめ

HALCONのget_regress_params_xld関数は、XLDオブジェクトに対して直線回帰を適用し、形状の傾向や特徴を数値的に評価するための便利なツールです。形状解析や製造業での品質管理など、さまざまな応用分野で使用され、特に直線的な特徴を持つ形状を解析する際に役立ちます。適切な回帰パラメータを取得することで、形状の傾きや位置関係を評価できます。