【HALCON】get_surface_matching_result 関数について - サーフェスマッチング結果の取得
2024-09-09
2024-09-09
HALCON
のget_surface_matching_result
関数は、3D
サーフェスマッチングアルゴリズムの処理結果を取得するために使用されます。サーフェスマッチングは、3D
画像データから特定の物体を検出し、その物体の位置や回転を特定する技術です。この関数を用いることで、検出された物体の空間における位置や姿勢を詳細に把握でき、精密な物体認識や位置決めに役立ちます。
get_surface_matching_result関数の概要
get_surface_matching_result
関数は、サーフェスマッチングによって検出された物体の位置、回転、スコアなどの情報を取得します。この関数は、find_surface_model
関数などで実行されたマッチング結果を解析し、3Dオブジェクトの位置と姿勢のデータを抽出します。
使用方法
基本的な使用方法は以下の通りです。
get_surface_matching_result(ResultID, ResultName, ResultValue)
ResultID
サーフェスマッチングの結果を参照するためのハンドル。ResultName
取得する結果のタイプ。'pose'
や'score'
などが指定可能です。ResultValue
指定されたResultName
に対応する結果が格納される変数。
具体例
以下の例では、find_surface_model
関数で取得したサーフェスマッチングの結果から、物体の位置とスコアを取得して表示します。
* 3Dサーフェスモデルの読み込み
read_surface_model('surface_model.sfm', SurfaceModelID)
* サーフェスマッチングの実行
find_surface_model(SurfaceModelID, 3DObjectData, 0.5, 0.9, 0.1, 'num_matches', 1, MatchResultID)
* 検出した物体の位置 (pose) を取得
get_surface_matching_result(MatchResultID, 'pose', Pose)
* 検出した物体のスコアを取得
get_surface_matching_result(MatchResultID, 'score', Score)
* 結果を表示
disp_message(WindowHandle, 'Pose: ' + Pose, 'window', 12, 12, 'black', 'true')
disp_message(WindowHandle, 'Score: ' + Score, 'window', 32, 12, 'black', 'true')
このコードでは、find_surface_model
関数で検出された物体の位置(pose
)とスコア(score
)を取得し、それらをウィンドウに表示しています。
引数の詳細
ResultID
は、find_surface_model
やその他のサーフェスマッチング関数の実行結果として生成されるIDです。このIDを使って、マッチングの結果を参照します。ResultName
には、取得したい結果の種類を文字列で指定します。たとえば、物体の位置と姿勢を示す'pose'
や、マッチングの信頼性を示す'score'
が代表的な値です。ResultValue
は、指定された結果が格納される変数です。例えば、pose
の場合は、物体の位置と回転に関するデータが返されます。
主な結果の種類
'pose'
検出された物体の位置と回転(姿勢)を表す6つの要素(X, Y, Z, Rx, Ry, Rz)。'score'
マッチングの信頼性を示すスコア。値が高いほどマッチングの精度が高いことを意味します。'time'
マッチング処理に要した時間。
応用例
get_surface_matching_result
関数は、次のようなシナリオで活用されます。
- 3Dオブジェクトの位置決め
ロボットアームによる精密な物体のピックアンドプレースなど、物体の位置や姿勢を正確に取得し、機械操作に反映することができます。 - 品質検査
3Dスキャンした製品が正しい位置と姿勢で配置されているかを検証し、製品の品質管理に役立てることができます。 - 自動化システム
産業用ロボットや自動化ラインでの物体検出と追跡に利用され、効率的な製造プロセスを支援します。
まとめ
HALCON
のget_surface_matching_result
関数は、3Dサーフェスマッチングの結果を取得し、検出された物体の位置と姿勢に関する詳細な情報を提供します。この情報を活用することで、ロボットの精密な物体操作や3Dオブジェクトの認識と位置決めが可能になります。高精度な3D画像処理が求められる場面で非常に有用なツールです。