【HALCON】global について - HALCONグローバル設定
2024-09-09
2024-09-09
HALCON
のglobal
パラメータは、画像処理システム全体に影響を与える設定や調整を行うために重要な役割を果たします。これらのパラメータは、システムのパフォーマンスを最適化したり、メモリの利用やスレッドの管理、その他の重要な動作を制御するために使用されます。
globalパラメータの概要
HALCON
では、global
パラメータを通じてシステム全体に影響を与える様々な設定が可能です。これにより、特定の操作における動作をグローバルに制御し、全体の効率を向上させることができます。主なグローバルパラメータには、メモリ管理、スレッド数、ファイルパスなどが含まれます。
基本的な使用方法
global
パラメータの設定と取得は、主にset_system
およびget_system
関数を使用します。例えば、以下のように設定と取得を行います。
* スレッド数を設定
set_system('thread_num', 4)
* 設定されたスレッド数を取得
get_system('thread_num', NumThreads)
この例では、thread_num
というグローバルパラメータを設定して、システムが使用するスレッド数を4に制限しています。get_system
を使用して、その値を確認することもできます。
主なglobalパラメータ
以下に、主要なグローバルパラメータとその用途をいくつか紹介します。
-
thread_num
:
システムが使用するスレッドの数を指定します。マルチスレッド処理によるパフォーマンス向上が期待できます。 -
temp_folder
:
一時ファイルを保存するディレクトリを設定します。大規模なデータ処理時の効率化に役立ちます。 -
image_cache_capacity
:
画像キャッシュの容量を設定します。メモリ効率や処理速度に大きな影響を与えます。 -
file_extension
:
読み込み・保存時のデフォルトのファイル形式を設定します。標準的な画像処理ワークフローを構築する際に便利です。
具体例
以下は、メモリ管理を最適化するためにglobal
パラメータを調整する例です。
* 画像キャッシュの容量を設定
set_system('image_cache_capacity', 1024)
* 設定を確認
get_system('image_cache_capacity', CacheSize)
この例では、画像キャッシュの容量を1024MBに設定して、メモリ使用量を最適化しています。
応用例
global
パラメータは、以下のようなシナリオで特に効果を発揮します。
-
パフォーマンス最適化
システム全体のパフォーマンスを向上させるために、スレッド数やメモリ使用量を調整します。 -
リソース管理
限られたメモリやディスク容量を効率よく使用するために、画像キャッシュや一時ファイルのディレクトリを設定します。 -
プロジェクト全体の設定管理
大規模なプロジェクトや複数のプロセスが絡む場合、共通のパラメータ設定をグローバルに管理することで、作業の一貫性を保つことができます。
まとめ
HALCON
のglobal
パラメータは、システム全体に影響を与える設定を行うための非常に強力なツールです。これを適切に利用することで、パフォーマンスを最適化し、リソースを効率的に管理することが可能となります。特に、複雑な画像処理システムや大規模なデータを扱う際に、この設定が大きな役割を果たします。