【HALCON】hamming_distance 関数について - ハミング距離の計算
2024-09-09
2024-09-09
HALCON
のhamming_distance
関数は、2つの二値画像や領域間のハミング距離を計算するための関数です。ハミング距離は、2つの二値データ間の異なるピクセル数を計測するための指標であり、画像の比較や変化の検出、パターン認識に役立ちます。特に、領域間の一致度を評価したり、画像の変化を検出する場面で効果的です。
hamming_distance 関数の概要
hamming_distance
関数は、2つの領域や二値画像のピクセルごとの違いを計測し、その差異の大きさ(ハミング距離)を計算します。これは、対応するピクセルが異なる数を数えることで、画像間の違いを数値化する方法です。ハミング距離が大きいほど、2つの画像や領域が異なっていることを示し、逆にハミング距離が小さいほど、2つの画像が類似していることを示します。
基本的な使用方法
以下は、hamming_distance
関数の基本的な構文です。
hamming_distance(Region1, Region2, Distance)
-
Region1
最初の二値領域(または二値画像)です。 -
Region2
比較対象となる2つ目の二値領域(または二値画像)です。 -
Distance
計算されたハミング距離が格納される出力変数。この変数には、2つの領域間で異なるピクセルの数が格納されます。
この関数を使用して、2つの領域間でどれだけのピクセルが異なるかを計算し、変化の度合いを数値化します。
具体例
以下に、hamming_distance
を使用して2つの領域間のハミング距離を計算する例を示します。
* 2つの画像の読み込みと二値化処理
read_image(Image1, 'example_image_1')
read_image(Image2, 'example_image_2')
threshold(Image1, Region1, 128, 255)
threshold(Image2, Region2, 128, 255)
* ハミング距離の計算
hamming_distance(Region1, Region2, Distance)
* ハミング距離の表示
disp_message(WindowHandle, 'Hamming Distance: ' + Distance, 'window', 12, 12, 'black', 'true')
この例では、2つの画像を読み込み、二値化処理を行った後、hamming_distance
を使用してそれらの領域間のハミング距離を計算しています。結果として、画像間の異なるピクセル数がDistance
に格納され、表示されます。
応用例
hamming_distance
は、以下のような場面で特に有用です。
-
画像の比較
2つの画像間の一致度を評価し、類似しているかどうかを判定します。例えば、製品の品質検査やパターンマッチングで使用されます。 -
変化や異常の検出
2つの画像間で変化が発生した箇所や、異常な部分を特定する際に役立ちます。監視システムなどで、画像の違いを自動的に検出するために使用されます。 -
パターン認識
既知のパターンとの類似性を評価し、新しい画像がそのパターンにどれだけ近いかを判定します。パターン分類や識別の際に使用できます。
まとめ
HALCON
のhamming_distance
関数は、2つの二値画像や領域間のハミング距離を計算し、その差異を数値化するための重要なツールです。この関数を使用することで、画像の一致度や変化の度合いを簡単に評価でき、品質検査や変化検出、パターン認識など、さまざまな画像解析の分野で応用できます。画像の比較や差分検出が必要な場面で非常に効果的です。