【HALCON】hom_mat3d_scale 関数について - 3Dアフィン変換行列のスケーリング操作

【HALCON】hom_mat3d_scale 関数について - 3Dアフィン変換行列のスケーリング操作

2024-09-06

2024-09-06

HALCONhom_mat3d_scale関数は、3Dアフィン変換行列にスケーリング操作を追加して、指定した軸方向にオブジェクトの拡大または縮小を行うための関数です。この関数を使うことで、3D空間内でオブジェクトのサイズを調整し、異なるスケールに対応した変換を行うことができます。

hom_mat3d_scale 関数の概要

hom_mat3d_scale関数は、3Dアフィン変換行列に対してスケーリング操作を適用します。スケーリングは、x軸、y軸、およびz軸の各方向に対して個別に倍率を指定し、オブジェクトのサイズを拡大または縮小します。これにより、3Dオブジェクトを任意のサイズに変形したり、異なるスケールのモデルをシミュレートすることが可能です。

使用方法

hom_mat3d_scale関数の基本的な使用方法は次の通りです。

hom_mat3d_scale(HomMat3D, ScaleX, ScaleY, ScaleZ, Px, Py, Pz, HomMat3DScale)
  • HomMat3D
    スケーリング操作を追加する対象の3Dアフィン変換行列。
  • ScaleX, ScaleY, ScaleZ
    それぞれx軸、y軸、z軸方向のスケールファクター。これにより、各軸方向に対する拡大または縮小を指定します。
  • Px, Py, Pz
    スケーリング操作の基準となる点の座標。
  • HomMat3DScale
    スケーリング操作が追加された新しい3Dアフィン変換行列。

この関数は、指定されたスケールファクターと基準点を基にして、スケーリング操作を追加します。

具体例

次に、hom_mat3d_scale関数を使用して、x軸方向に2倍、y軸方向に1.5倍、z軸方向に0.5倍のスケーリングを行う例を示します。

* 初期の3Dアフィン変換行列を作成
hom_mat3d_identity(HomMat3D)

* スケーリング操作を追加(x軸2倍、y軸1.5倍、z軸0.5倍)
hom_mat3d_scale(HomMat3D, 2.0, 1.5, 0.5, 0, 0, 0, HomMat3DScale)

* スケーリング後の行列を表示
disp_message(WindowHandle, 'Scaled Matrix: ' + HomMat3DScale, 'window', 12, 12, 'black', 'true')

この例では、x軸に対して2倍、y軸に対して1.5倍、z軸に対して0.5倍のスケーリングを適用し、結果を新しい3Dアフィン変換行列に反映させています。基準点は原点 (0, 0, 0) としていますが、必要に応じて任意の基準点を設定することが可能です。

応用例

hom_mat3d_scale関数は、次のようなシナリオで非常に有効です。

  • 3Dモデルのサイズ調整
    3D空間内でオブジェクトやモデルのサイズを自由に変更し、特定の条件に合わせたスケールを実現します。

  • 特定の軸に沿ったスケーリング操作
    各軸方向に異なる倍率で拡大・縮小を行うことで、オブジェクトを非対称に変形させたり、異なる視点での解析を行います。

  • 視点変更のシミュレーション
    視点を変更した際に、オブジェクトがどのようにスケールして見えるかをシミュレートし、ユーザーインターフェースやシーンのデザインに活用できます。

まとめ

HALCONhom_mat3d_scale関数は、3Dアフィン変換行列にスケーリング操作を追加するための強力なツールです。これにより、オブジェクトのサイズ調整や特定の軸方向へのスケーリング操作を簡単に行うことができ、3D空間でのさまざまなシミュレーションや解析に役立ちます。

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