【HALCON】hough_lines_dir 関数について - 方向性を考慮したハフ変換による直線検出

【HALCON】hough_lines_dir 関数について - 方向性を考慮したハフ変換による直線検出

2024-09-13

2024-09-13

HALCONhough_lines_dir関数は、ハフ変換を用いてエッジ方向情報を利用しながら画像内の直線を効率的に検出するためのツールです。従来のハフ変換では直線検出が行われますが、この関数はさらにエッジの方向性を考慮することで、より精度の高い検出が可能です。

hough_lines_dir 関数の概要

hough_lines_dir関数は、エッジ検出とその方向情報を組み合わせて、画像内の直線を検出します。方向性の情報を用いることで、誤検出を減らし、より正確な直線検出が行えます。このアルゴリズムは、工業検査、建築物の解析、道路標識の認識など、幅広い応用分野に適しています。

使用方法

基本的な使用方法は以下の通りです。

hough_lines_dir(EdgeImage, EdgeDirection, MinLength, MaxLength, Lines)
  • EdgeImage
    エッジ検出が行われた画像。
  • EdgeDirection
    エッジの方向を示す画像。
  • MinLength
    検出する直線の最小長さ。
  • MaxLength
    検出する直線の最大長さ。
  • Lines
    検出された直線のリストが格納される変数。

具体例

以下は、hough_lines_dir関数を使用して画像内の直線を検出する例です。

* エッジ検出
edges_image(Image, 'canny', 1, 20, 40, EdgeImage)

* エッジ方向の計算
sobel_dir(EdgeImage, 'sobel_fast', EdgeDirection)

* ハフ変換による直線検出
hough_lines_dir(EdgeImage, EdgeDirection, 30, 200, Lines)

* 検出された直線の表示
for i := 0 to |Lines| - 1 by 1
    Line := Lines[i]
    disp_line(WindowHandle, Line[0], Line[1], Line[2], Line[3])
endfor

この例では、まず画像に対してエッジ検出を行い、そのエッジの方向情報を取得します。その後、hough_lines_dir関数を用いて方向情報に基づく直線検出を行います。検出された直線は、開始点と終了点の座標としてリストに保存され、それらを描画して確認できます。

応用例

hough_lines_dir関数は、以下のようなシーンで特に役立ちます。

  • 工業製品の形状検査
    製品に含まれる直線的なエッジを検出し、品質検査や寸法検証に使用します。

  • 道路標識の認識
    車載カメラを用いて道路標識やレーンラインなどの直線構造を検出し、自動運転のナビゲーションに活用されます。

  • 建築物の解析
    建築物の画像において、壁や柱などの直線的な構造を検出し、建築物のモデリングや検査に役立ちます。

まとめ

HALCONhough_lines_dir関数は、画像内の直線構造をエッジの方向情報を用いて効率的に検出するための強力なツールです。従来のハフ変換による直線検出に比べ、エッジの方向を考慮することで精度が向上し、より正確な解析が可能となります。この関数を使うことで、工業や交通、建築分野など、様々な場面での直線検出が容易になります。

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