【HALCON】hough_lines 関数について - 複数の直線を検出するハフ変換

HALCONのhough_lines関数は、ハフ変換を使用して画像内の複数の直線を検出するためのツールです。この関数を使用することで、エッジ情報に基づいて直線を抽出し、複数の直線を同時に検出することができます。特に、画像内に多数の直線が存在する場合や、異なる角度や位置にある直線を一括で解析する際に非常に効果的です。

hough_lines 関数の概要

hough_lines関数は、画像内のエッジ情報から複数の直線を同時に検出するためにハフ変換を使用します。エッジの座標をパラメータ空間に変換し、直線の特徴を強調することで、直線を効率的に検出します。この方法により、角度や位置が異なる多数の直線を短時間で特定することができます。

使用方法

基本的な構文は以下の通りです。

hough_lines(Image, Lines, 'light', 10, 5, 10, 100)

• Image
  エッジ情報を含む入力画像。
• Lines
  検出された直線の情報が格納される変数。
• 'light'
  検出モード（明るい/暗い直線を指定）。
• 10
  ハフ変換の角度分解能。
• 5
  検出する直線の最小長さ。
• 10
  検出する直線の最小得票数（検出の閾値）。
• 100
  検出する直線の最大数。

具体例

以下に、hough_lines関数を使用して複数の直線を検出する例を示します。

* 画像を読み込む
read_image(Image, 'example.png')

* エッジ検出を実行
edges_image(Image, Edges, 'canny', 1, 20, 40)

* ハフ変換で複数の直線を検出
hough_lines(Edges, Lines, 'light', 10, 5, 10, 100)

* 検出された直線を表示
disp_obj(Lines, WindowHandle)

この例では、エッジ検出を行った後、hough_lines関数を使用して画像内の複数の直線を検出しています。直線の検出モード、最小長さ、検出閾値などを設定して、効率的に直線を特定できます。

応用例

hough_lines関数は、以下のようなシナリオで特に有用です。

• 建物の輪郭検出
  建物や構造物の画像から複数の直線を抽出し、形状を解析します。
• 道路の車線検出
  複数の車線を持つ道路画像から直線を同時に検出し、車線の位置や角度を特定します。
• 物体の直線特徴抽出
  物体の輪郭や特徴的な直線部分を抽出し、形状認識や特徴抽出に使用します。

まとめ

HALCONのhough_lines関数は、ハフ変換を用いて複数の直線を同時に検出するための強力なツールです。エッジ情報に基づいて効率的に直線を特定でき、画像処理やパターン認識、形状解析において幅広く活用されています。