【HALCON】info_parallels_xld 関数について - XLD輪郭の平行線情報取得

HALCONのinfo_parallels_xld関数は、XLD（拡張線描写）輪郭から平行なセグメントに関する情報を取得するためのツールです。この関数を使用することで、特定の輪郭に含まれる平行線の間の距離やその他の幾何学的な情報を解析し、製造業や形状解析の分野での精密な検査に役立ちます。

info_parallels_xld 関数の概要

info_parallels_xld関数は、XLD輪郭に対して平行線の検出と情報取得を行います。XLDは、線形オブジェクトを高精度で表現するための形式で、この関数は、2つの線がどれだけ平行か、平行線間の距離やセグメントの座標を含む幾何学的情報を提供します。

基本構文

info_parallels_xld(ParallelXLD, InfoName, Info)

• ParallelXLD
  平行線を含むXLD輪郭データ。

• InfoName
  取得したい情報の名前を指定します。例: 'distance', 'segments', 'parallelism'など。

• Info
  指定された情報が出力される変数。平行線間の距離や位置などが格納されます。

使用方法

以下に、info_parallels_xld関数を使ってXLD輪郭から平行線の情報を取得する基本的な例を示します。

* XLD輪郭を生成（例: 長方形の輪郭）
gen_rectangle2_contour_xld(RectangleXLD, 100, 100, 0, 50, 30)

* 輪郭から平行線を検出（仮定）
detect_parallel_lines_xld(RectangleXLD, ParallelXLD)

* 平行線間の距離を取得
info_parallels_xld(ParallelXLD, 'distance', Distance)

* 距離を表示
disp_message(WindowHandle, 'Distance between parallels: ' + Distance, 'window', 12, 12, 'black', 'true')

この例では、gen_rectangle2_contour_xld関数で生成した長方形のXLD輪郭から、平行な線をdetect_parallel_lines_xld関数で検出し、その平行線間の距離をinfo_parallels_xld関数で取得しています。

取得可能な情報

info_parallels_xld関数では、以下のような情報を取得できます。

• 'distance': 平行線間の距離。指定された2つの平行線間の距離を返します。
• 'segments': 平行線セグメントの座標データ。各平行線の始点と終点の座標を取得します。
• 'parallelism': 平行線の並行度。セグメントがどれだけ正確に平行であるかを評価します。

応用例

info_parallels_xld関数は、次のような場面で有効です。

• 製造業での精密検査
  部品や製品に対して、平行線の精度を評価し、設計通りの仕様に沿っているかどうかを確認します。

• 形状解析
  図形や物体の輪郭に対する平行性を解析し、幾何学的な特徴を抽出します。

• 寸法測定
  平行線間の距離を測定することで、物理的な寸法や位置関係を正確に把握し、製品の検査に活用します。

まとめ

HALCONのinfo_parallels_xld関数は、XLD輪郭に含まれる平行線に関する情報を取得し、形状解析や製造業での検査に活用できる強力なツールです。平行線の距離や精度を評価し、より高精度な画像解析や寸法測定を実現します。