【HALCON】intersection_circle_contour_xld 関数について - 円とXLD輪郭の交差点計算

HALCONのintersection_circle_contour_xld関数は、円とXLD（Extended Line Description）輪郭が交差する点を計算するためのツールです。この関数を使用することで、円形のオブジェクトと任意のXLD輪郭がどの位置で交差するかを正確に特定できます。特に工業検査や形状解析、測定システムにおいて、円と他の形状との交差を解析する際に役立ちます。

intersection_circle_contour_xld 関数の概要

intersection_circle_contour_xld関数は、指定された円（中心座標と半径）とXLD形式で表現された輪郭が交差する点を計算します。この交差点の座標は、円と輪郭が接触する場所や交差する部分を特定するために使用されます。これにより、物体の形状を検査したり、部品の位置を評価する際に重要な情報を得ることが可能です。

使用方法

基本的なintersection_circle_contour_xld関数の使用例は以下の通りです。

intersection_circle_contour_xld(Contour, CircleRow, CircleColumn, Radius, AngleStart, AngleEnd, ClippingEndPoints, IntersectionRow, IntersectionColumn, IsOverlapping)

• Contour
  交差するXLD輪郭。
• CircleRow
  円の中心の行座標。
• CircleColumn
  円の中心の列座標。
• Radius
  円の半径。
• AngleStart
  円弧の開始角度（ラジアン）。
• AngleEnd
  円弧の終了角度（ラジアン）。
• ClippingEndPoints
  円の端点でクリッピングを行うかどうかのフラグ。
• IntersectionRow
  円と輪郭が交差する行座標（出力）。
• IntersectionColumn
  円と輪郭が交差する列座標（出力）。
• IsOverlapping
  円と輪郭が重なっているかを示すフラグ（出力）。

具体例

以下に、intersection_circle_contour_xld関数を使用して、円とXLD輪郭が交差する点を計算する例を示します。

* XLD輪郭を生成
gen_circle_contour_xld(Contour, 200, 200, 100, 0, 6.28, 'positive', 1.0)

* 円の中心と半径を定義
CircleRow := 200
CircleColumn := 200
Radius := 150

* 円とXLD輪郭の交差点を計算
intersection_circle_contour_xld(Contour, CircleRow, CircleColumn, Radius, 0, 6.28, 'false', IntersectionRow, IntersectionColumn, IsOverlapping)

* 結果を表示
if (IsOverlapping)
  disp_message(WindowHandle, 'Circles overlap', 'window', 12, 12, 'black', 'true')
endif

* 交差点を表示
gen_cross_contour_xld(Cross, IntersectionRow, IntersectionColumn, 6, 0.5)
disp_xld(Cross, WindowHandle)

この例では、XLD輪郭の円と指定された円（中心が[200, 200]、半径150）が交差する点を計算しています。IntersectionRowとIntersectionColumnに交差点の座標が保存され、結果としてその点が画面に表示されます。

応用例

intersection_circle_contour_xld関数は、以下のような応用シーンで利用されます。

• 工業製品の形状検査
  円形の部品や製品が、他の形状や基準に対して正しく配置されているかを確認する際に、交差点を計算して評価します。

• 形状解析
  輪郭解析において、円と他の形状がどの位置で交差しているかを調べることで、形状の特性や寸法を把握します。

• 部品配置の検証
  円形のパーツやコンポーネントが他のパーツや領域と重ならず、正確に設置されているかを確認するために、交差部分を検出します。

まとめ

HALCONのintersection_circle_contour_xld関数は、指定された円とXLD輪郭の交差点を計算するための強力なツールです。この関数を利用することで、工業検査や形状解析における精密な位置合わせや形状評価を実現できます。特に、円形オブジェクトの検出や、他の形状との交差を解析する場合に効果的です。