【HALCON】learn_sampset_box 関数について - サンプルセットベースのOCR分類器の学習
2024-09-06
2024-09-06
HALCON
のlearn_sampset_box
関数は、サンプルセットベースのOCR(光学文字認識)分類器をトレーニングするためのツールです。この関数は、特定の文字サンプルセットを使用して分類器を学習させ、文字認識の精度を向上させるために利用されます。分類器がサンプルセットに基づいてトレーニングされることで、新しいフォントや文字セットに対する認識が強化されます。
learn_sampset_box 関数の概要
learn_sampset_box
関数は、OCR分類器をサンプルセットに基づいてトレーニングします。文字サンプルセットを使って、OCR分類器がさまざまな文字クラスを学習することで、未知の文字やフォントの認識能力を向上させます。この関数は、OCRシステムの精度向上に役立ちます。
基本構文
learn_sampset_box(OCRHandle, SampsetHandle, StopError)
-
OCRHandle
学習させるOCR分類器のハンドル。事前に作成されたOCR分類器を指定します。 -
SampsetHandle
トレーニングに使用するサンプルセットのハンドル。文字やフォントのサンプルが含まれています。 -
StopError
学習を停止する誤差基準。指定された誤差基準に達すると学習が停止します。
使用方法
以下に、learn_sampset_box
関数を使ってOCR分類器をサンプルセットで学習させる基本的な例を示します。
* OCR分類器を作成
create_ocr_class_box('standard', OCRHandle)
* サンプルセットを読み込み
read_ocr_trainf(OCRHandle, 'training_data.omc')
create_sample_set(SampsetHandle)
* サンプルセットによるOCR分類器の学習
StopError := 0.01
learn_sampset_box(OCRHandle, SampsetHandle, StopError)
* 学習したOCR分類器を保存
write_ocr(OCRHandle, 'trained_ocr_model.omc')
この例では、OCR分類器を作成し、サンプルセットデータを使用して学習させています。StopError
には、学習を停止するための誤差基準を設定しています。学習されたOCR分類器は、保存して後で文字認識に使用することができます。
応用例
learn_sampset_box
関数は、以下のようなシナリオで有効です。
-
新しいフォントや文字セットの認識
特定の用途に合わせて、新しいフォントや文字セットに対応させるためにOCR分類器を学習させます。 -
OCRシステムの精度向上
認識精度が低い場合、サンプルセットを使って再トレーニングを行い、認識精度を向上させます。 -
カスタマイズされた文字認識
特定の産業やアプリケーションに特化したOCRシステムを構築し、カスタムフォントや文字クラスを扱う際に役立ちます。
まとめ
HALCON
のlearn_sampset_box
関数は、サンプルセットを使ってOCR分類器を学習させ、文字認識の精度を向上させるための強力なツールです。新しいフォントや文字セットに対応させる際に役立ち、さまざまな用途で高精度な文字認識を実現することができます。