【HALCON】lines_color 関数について - カラー画像における直線検出

HALCONのlines_color関数は、カラー画像から直線を検出するためのツールです。カラー画像に含まれるエッジや直線を抽出し、画像解析やパターン認識の前処理として活用できます。この関数は、カラー画像内の重要な形状特徴を検出し、物体認識やシーン解析に貢献します。

lines_color 関数の概要

lines_color関数は、カラー画像から直線を検出します。この関数は、画像内の異なる色や明度の変化に基づいてエッジを特定し、その結果から直線を抽出します。画像内の構造や形状を理解するために、直線検出は物体認識やパターン解析で広く利用されています。

基本構文

lines_color(Image, Lines, 'light_dark', Alpha, Sigma, Threshold)

• Image
  入力するカラー画像。

• Lines
  検出された直線が出力されるXLD（拡張線描写）フォーマットのデータ。

• 'light_dark'
  直線のコントラストを指定するパラメータ。‘light_dark’（明暗）、‘dark_light’（暗明）、‘positive’、‘negative’など。

• Alpha
  検出する直線の方向性に関するパラメータ。値を変更することで、検出する直線の方向感度を調整できます。

• Sigma
  ガウシアンフィルタの標準偏差。エッジ検出前に画像を滑らかにするために使用され、ノイズを軽減します。

• Threshold
  直線検出に使用する閾値。この値が大きいほど強いエッジのみが検出されます。

使用方法

以下は、lines_color関数を使ってカラー画像から直線を検出する基本的な例です。

* カラー画像の読み込み
read_image(Image, 'example_image.tiff')

* 直線を検出
Alpha := 0.9
Sigma := 1.0
Threshold := 50
lines_color(Image, Lines, 'light_dark', Alpha, Sigma, Threshold)

* 検出された直線を表示
disp_xld(Lines, WindowHandle)
disp_message(WindowHandle, 'Detected Lines', 'window', 12, 12, 'black', 'true')

この例では、カラー画像から直線を検出し、その結果を表示しています。AlphaやSigmaなどのパラメータを調整することで、検出の感度や直線の抽出精度を最適化できます。

応用例

lines_color関数は、以下のような場面で役立ちます。

• 物体検出
  画像内の物体の輪郭やエッジを抽出するために使用され、物体認識や形状解析に役立ちます。

• シーン解析
  カラー画像内の直線を検出して、シーン内の構造や形状を把握することができ、ナビゲーションシステムやロボティクスにも応用可能です。

• パターン認識
  直線が特徴的なパターン（例えば道路のレーンや建物の輪郭など）を検出する前処理として、パターン認識や特徴抽出に利用されます。

まとめ

HALCONのlines_color関数は、カラー画像から直線を検出するための強力なツールです。画像内のエッジや直線の位置、角度などを正確に把握し、物体認識やパターン解析の前処理に最適です。