【HALCON】lookup_lexicon 関数について - 辞書を使用した語句検索
2024-09-04
2024-09-04
HALCON
のlookup_lexicon
関数は、指定された語句を辞書内で検索し、一致する単語を返すためのツールです。この関数を使用することで、OCR(光学文字認識)や文字認識の精度を向上させ、誤認識された語句を辞書を用いて正しい候補に変換することができます。辞書に基づく検索機能により、テキスト認識の信頼性を高める効果があります。
lookup_lexicon 関数の概要
lookup_lexicon
関数は、指定された語句が辞書内にあるかどうかを検索し、最も一致する語句を返します。これは、OCRや文字認識で誤認識されたテキストを修正するための重要なツールであり、誤って認識された文字列を正しい単語に修正する際に使用されます。特に、複雑な文字列や手書きのテキスト認識で、辞書ベースの補正が必要な場面で有効です。
使用方法
基本的なlookup_lexicon
関数の使用方法は以下の通りです。
lookup_lexicon(LexiconHandle, InputWord, MaxDistance, Suggestions)
LexiconHandle
使用する辞書のハンドル。InputWord
辞書内で検索する入力語句。MaxDistance
語句が一致するための最大許容距離(類似度の閾値)。Suggestions
辞書から返される一致候補(出力)。
具体例
以下に、lookup_lexicon
関数を使用して辞書を基に語句を検索する例を示します。
* 辞書を作成
create_lexicon(LexiconHandle)
* 辞書に語句を追加
add_words_to_lexicon(LexiconHandle, ['apple', 'orange', 'banana', 'grape'])
* 入力語句を定義
InputWord := 'appel' * タイプミス
* 語句を検索
MaxDistance := 1
lookup_lexicon(LexiconHandle, InputWord, MaxDistance, Suggestions)
* 結果を表示
disp_message(WindowHandle, 'Suggested word: ' + Suggestions, 'window', 12, 12, 'black', 'true')
この例では、appel
という誤った単語を入力し、辞書内の単語と照合しています。MaxDistance
を1に設定することで、1文字の違いが許容され、最も近い単語であるapple
が提案されます。
応用例
lookup_lexicon
関数は、以下のような応用シーンで利用されます。
-
OCR結果の修正
誤認識された文字列を辞書を使って検証し、適切な候補を提案することで、文字認識の精度を向上させます。 -
自動補正機能
辞書ベースでの自動補正を行い、入力ミスや誤認識を正しい語句に変換する機能を実装します。 -
手書き文字認識
手書き文字認識において、辞書と照合することで、認識精度を高め、信頼性を向上させます。
まとめ
HALCON
のlookup_lexicon
関数は、辞書を使用して語句の検索と修正を行うための便利なツールです。この関数を使用することで、OCRや文字認識の精度を高め、誤認識された語句を適切に補正できます。特に、辞書ベースでの語句検証が必要な場合や、文字列の自動修正が求められる場面で非常に有用です。