【HALCON】match_funct_1d_trans 関数について - 1次元関数の平行移動によるマッチング
2024-09-04
2024-09-04
HALCON
のmatch_funct_1d_trans
関数は、1次元関数を平行移動させてマッチングを行うためのツールです。平行移動とは、関数やシグナルがある方向に一定の距離だけシフトされることを指し、この関数を用いることで、移動した関数同士の一致度を高精度で評価することが可能です。主に、シグナル処理やデータ解析において、時間軸や空間軸上でのずれを考慮したマッチングに使用されます。
match_funct_1d_trans 関数の概要
match_funct_1d_trans
関数は、2つの1次元関数が互いに平行移動した際の一致度を計算します。この手法は、関数やシグナルが時間や空間軸上でシフトされている場合でも、最適な位置を特定し、関数の類似度を測るために用いられます。具体的には、入力された2つの関数の相対的な移動を計算し、最もよく一致する位置を探し出します。
使用方法
基本的なmatch_funct_1d_trans
関数の使用方法は以下の通りです。
match_funct_1d_trans(Func1, Func2, Score, Translation)
Func1
1つ目の1次元関数。Func2
2つ目の1次元関数。Score
マッチングのスコア(出力)。Translation
2つの関数間の最適な平行移動量(出力)。
具体例
以下に、match_funct_1d_trans
関数を使用して、2つの1次元関数の平行移動によるマッチングを行う例を示します。
* 1次元関数を生成
gen_funct_1d_array(Func1, [1, 2, 3, 4, 5])
gen_funct_1d_array(Func2, [2, 3, 4, 5, 6])
* 平行移動によるマッチング
match_funct_1d_trans(Func1, Func2, Score, Translation)
* 結果を表示
disp_message(WindowHandle, 'Matching Score: ' + Score, 'window', 12, 12, 'black', 'true')
disp_message(WindowHandle, 'Optimal Translation: ' + Translation, 'window', 24, 12, 'black', 'true')
この例では、2つの1次元関数Func1
とFunc2
を平行移動させてマッチングを行っています。match_funct_1d_trans
関数は、最適な平行移動量Translation
とその一致度Score
を出力します。結果として、2つの関数がどの程度一致しているかが評価されます。
応用例
match_funct_1d_trans
関数は、以下のような応用シーンで利用されます。
-
シグナル処理
センサーからの時間的なシグナルデータを解析し、平行移動による一致度を測定して、信号の特性を評価します。 -
データ解析
1次元データがシフトされている場合でも、その一致度や類似性を解析する際に使用されます。 -
パターンマッチング
時間的にずれているシグナルやパターンをマッチングし、最適なタイミングでの一致度を測定するために使用します。
まとめ
HALCON
のmatch_funct_1d_trans
関数は、1次元関数やシグナルを平行移動させてマッチングを行うための強力なツールです。この関数を使用することで、関数やシグナルが時間軸や空間軸上でずれている場合でも、正確な一致度を計算できます。シグナル処理やパターンマッチング、データ解析において、その応用範囲は広く、特に時間的なズレに対してロバストなマッチングが必要な場面で有効です。