【HALCON】mirror_region 関数について - 領域の反転処理

HALCONのmirror_region関数は、画像内の領域を指定した方向に反転させるためのツールです。この関数を使用すると、領域を水平方向、垂直方向、または対角方向に反転することができ、領域のミラー効果や視覚的な調整を簡単に行えます。画像処理の一環として、反転処理はさまざまなシーンで活用され、特に領域の視覚的な効果を変更する際に役立ちます。

mirror_region 関数の概要

mirror_region関数は、指定した領域を水平方向、垂直方向、または対角方向に反転させます。これにより、領域の左右または上下を反転させ、画像全体や部分的な領域の形状を調整できます。

反転の方向は以下の3つのオプションから選択できます。

• 'row'：垂直方向に反転（上下反転）
• 'column'：水平方向に反転（左右反転）
• 'diag'：対角線方向に反転（対角反転）

この処理は、画像全体ではなく、特定の領域に対して反転操作を行う場合に有用です。

使用方法

基本的なmirror_region関数の使用方法は以下の通りです。

mirror_region(Region, MirroredRegion, Width, Height, Direction)

• Region
  反転対象の入力領域。
• MirroredRegion
  反転後の出力領域。
• Width
  入力画像の幅（反転計算に必要）。
• Height
  入力画像の高さ（反転計算に必要）。
• Direction
  反転方向（‘row’, ‘column’, ‘diag’のいずれか）。

具体例

以下に、mirror_region関数を使用して領域を反転させる例を示します。

* 画像と領域を読み込む
read_image(Image, 'example_image.png')
threshold(Image, Region, 128, 255)

* 画像の幅と高さを取得
get_image_size(Image, Width, Height)

* 垂直方向に領域を反転
mirror_region(Region, MirroredRegion, Width, Height, 'row')

* 結果を表示
disp_region(MirroredRegion, WindowHandle)

この例では、しきい値を使用してRegion領域を抽出し、その領域を上下反転させています。反転後の領域がMirroredRegionに格納され、表示されます。

次に、水平方向に領域を反転させる例を示します。

* 水平方向に領域を反転
mirror_region(Region, MirroredRegion, Width, Height, 'column')

* 結果を表示
disp_region(MirroredRegion, WindowHandle)

この場合、領域は左右反転され、ミラー効果が得られます。

応用例

mirror_region関数は、以下のような応用シーンで利用されます。

• 鏡像効果の作成
  領域を水平方向や垂直方向に反転させ、ミラー効果を作成したい場合に使用されます。

• 視覚的効果の変更
  反転操作により、領域の見え方を変えて、画像の一部を強調したり、デザイン要素を加えたりすることが可能です。

• 画像の方向調整
  領域内のオブジェクトの向きを変更したり、誤った方向で取り込まれたデータを修正する際に有用です。

まとめ

HALCONのmirror_region関数は、画像内の領域を水平方向、垂直方向、または対角方向に反転させるための便利なツールです。この関数を使用することで、領域内のオブジェクトを簡単に反転させ、ミラー効果を作成したり、画像の調整を行うことができます。視覚的な効果の変更や画像処理の一部として、さまざまなシーンで有用です。